ノスタルジア�� Asano ページ6
「Aは好きなやつおる？」
この問いに素直に答えていれば少しは未来が変わったんだろうか。
高校を卒業して数年後、ポストに入っていた同窓会の案内に目を通してふと考えそうになった思いを、無理やり頭の中に押し込んだ。
特に断る理由も思いつかなくて参加に丸をつけて差し出せば、目まぐるしい日々を過ごしている間にあっという間に当日になっていた。
会場に着くと懐かしい顔ばかりで自然と表情が緩む。
「A〜！やっと会えたなぁ！」
髪のセットが崩れないようにやや遠慮気味に抱きついてきたのは親友の咲だった。
「私の仕事が忙しくてなかなか会えんかったね。ごめんな？」
「ええねん。その分今日はいっぱい楽しもや！」
あの頃と変わらない笑顔の咲に、余計なことを思い出さずに済みそうだな、と少し安心した。
「2人とも久しぶりやなぁ、全然変わっとらん」
再会にはしゃぐ私たちの元にやってきたのは圭吾。
いつめんってやつで、男子の中だと1番中が良かったと言っても過言ではない。
「圭吾も全然変わらんな」
「うん、全然変わらん」
「なんか嫌な言い方やな〜、もっとかっこよくなったな、とかあるやん！」
「「えー、それはない」」
「合わすな！」
こんなやりとりもなんだか懐かしい。
「そういやあいつ、来るんかなぁ」
しばらく雑談した後に圭吾がふと放った言葉に私は目を伏せてしまった。
「あんたそういうとこやで？デリカシーないって言われん？」
「あ…すまんA。そんなつもりやなくて…」
「ううん、ええよ。気にせんで。忙しくて来れんのとちゃうかなぁ」
無理やり作った笑顔に微妙な表情をしている2人を見れば、気を使わせてしまっているなと感じた。
「まさかドイツに行くとはなぁ。誰も思わんよ」
「プロやもんなぁ。なんか生きる世界違う気するよなぁ」
いつの間にか3人の間で話題に上がらなくなったのは、拓磨の事だ。
高校を卒業してからも年に何度かは4人で集まっていたけど、だんだんそれもなくなっていった。
私は拓磨が好きだった。サッカーしてるときも、優しく笑う顔も、少し機嫌が悪そうな時も。
所詮私の片想い。サッカーに向き合う拓磨の邪魔にはなりたくなくて言えなかった。
「A、今でも…？」
心配してくれる2人に私はどれだけ救われてきたのだろう。
「…諦めようとも頑張ったんやけどね、どの人も長くは続かんかった」
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りょー(プロフ) - 葉瑠さん» ありがとうございます！全然大丈夫ですよ🫶🏻暇なときに書いてくださると嬉しいです！ (2023年1月4日 15時) (
レス) id: 499d00a8f3 (このIDを非表示/違反報告)
葉瑠(プロフ) - りょーさん» はじめまして！板倉選手ですね！お時間いただくと思いますので気長にお待ちいただけたら嬉しいです…！ (2023年1月4日 11時) (レス) id: 392653f59f (このIDを非表示/違反報告)
りょー(プロフ) - はじめまして！4番の板倉選手のリクエスト可能でしょうか、？シチュエーションはなんでもかまいません！ (2023年1月4日 11時) (レス) id: 499d00a8f3 (このIDを非表示/違反報告)
葉瑠(プロフ) - マイメロディさん» お待たせしております！まずは田中選手のお話しを書いてみました！気に入ってもらえたらなによりです🙏他のリクエストもお待ちください☺️ (2023年1月4日 10時) (レス) id: 392653f59f (このIDを非表示/違反報告)
葉瑠(プロフ) - ひーな@キーテイちゃんさん» またよろしくお願いします☺️ (2022年12月29日 23時) (レス) id: 392653f59f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉瑠 | 作成日時：2022年12月7日 18時
