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54、かすかな音の正体 ページ7

「くそっ、くそぉぉぉ!彼奴が!国木田が全部悪いんだ!!」




拘束されてもなお、暴れながら暴言を吐き散らす彼に、太宰が近づいた。




「もう鬼ごっこは終わりだよ、大人しくするんだ。これ以上異能で暴走されたら困るし___」




太宰は直哉の肩に手を乗せる。
光の文字が太宰を包み、異能が発動した。




「国木田くんをあんな目に遭わせたからねぇ…」




どうしてやろうか。
そう言った彼の目は冷酷で、底の見えない闇を感じさせた。
背中にゾクリと悪寒が走る。




「まあ、残念ながら罰を与えるのは私達じゃなくて軍警だ」




しかしそれは一瞬で、瞬きをする間に戻っていた。




『何…今の』




どこまでも暗く、深い闇を太宰が纏っていたように感じたのは気のせいだろうか。
まるで一瞬、太宰が別人になったような。




「Aちゃん、もう防弾チャッキ脱いでいいンじゃない?」




部屋に入ってきた谷崎の声にハッと我に返る。




「ああ、忘れてた」




「弾埋まった状態で忘れないで!?」




あははと笑いながら脱ぐと、兄を庇って撃たれた銃弾が目立った。
それを見た谷崎が口を開く。




「本当、すごい無茶するよ。Aちゃんを逃がすために『細雪』を使ったのに」




「…私にとって、お兄ちゃんは唯一の家族だから。体が勝手に動いたというか…」




そう、あの時、
かすかな音が聞こえたとき。
その正体は、"足音"だった。

55、今の自分に出来ること→←53、救助、そして拘束



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 国木田独歩   
作品ジャンル:アニメ
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ぺぽん(プロフ) - めろ。さん» コメントありがとうございます、そう言っていただけて飛び上がるほど嬉しいです!これからも楽しく読んでいただけるように頑張りますね🙌 (2023年1月15日 5時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - 国木田くんの夢小説あまり見かけないのでこの作品に出会えて嬉しいです!!この作品大好きなのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!!!! (2023年1月14日 23時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年12月18日 22時

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