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52、宙に浮いた銃弾 ページ5

銃口から弾丸が飛び出る。
空間を裂きながら一直線に進む先は国木田の胸、正確にいうと心臓だ。




このままでは、国木田が死ぬ。




国木田は、目を閉じて覚悟するしかなかった。
その瞬間。




「駄目!!」




悲鳴にも似た少女の声が響いた。




「ッなに!?」




直哉の動揺した声と、何時まで経っても痛みが来ないことに疑問を感じ、国木田は目を開けた。




その瞬間、国木田は目を疑った。








銃弾だけが、空中に浮いていたのだ。
それは動きを止め、既に速度をなくしているように見える。




「これは、どういう…」




呟いたその時、国木田はコンクリートの部屋中にチラチラと白いものが舞い降りていることに気づいた。




それに伴って、空中に浮いていた銃弾も人の形に姿を変えていく。




「まさか…!」




宙に浮いていた弾丸から現れたのは、Aだった。




国木田は気づく。
部屋中に舞い降りているのは雪であり、谷崎の異能が発動している証拠。
谷崎がこの近くに居るのだろう。




「A!」




床に倒れ込んだAを抱きかかえる。




谷崎の異能力『細雪』で自身の姿を隠しながら移動し、自分を守った代わりに撃たれたのだ。




銃弾は貫通していないから、体に埋まっている筈。
早く探偵社に戻って取り出さないと。




『くそっ…!どうしてこんなことに』




すると、Aは薄目を開けた。




「お兄ちゃん、大丈夫?」




「あぁ、俺は心配ない。お前の方こそ…」




「私も大丈夫だよ。体、硬いでしょ?谷崎さんに防弾チョッキ貸してもらったんだ」




言いながらふわりと笑うA。
確かに出血はしていないことに一安心する。
見ると、鎖骨の下あたりに銃弾が埋まっていた。




「全く…無茶な真似はするな」




「ごめんなさい。でも…無事で良かった」




Aはくしゃっと笑った。




その時、部屋の入り口から高らかな声が響いた。

53、救助、そして拘束→←51、銃弾に怒りを込めて



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 国木田独歩   
作品ジャンル:アニメ
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ぺぽん(プロフ) - めろ。さん» コメントありがとうございます、そう言っていただけて飛び上がるほど嬉しいです!これからも楽しく読んでいただけるように頑張りますね🙌 (2023年1月15日 5時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - 国木田くんの夢小説あまり見かけないのでこの作品に出会えて嬉しいです!!この作品大好きなのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!!!! (2023年1月14日 23時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年12月18日 22時

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