76、他人事のよう ページ29
「…これが、俺がずっと隠していたことだ」
言葉が出なかった。
あまりにも予想外のことに理解が追いつかなかったし、何よりも、
「…え、それ本当の話?私、全く覚えてない…」
「少しも覚えてないのか?」
「…うん」
まるで他人の話を聞いているような感覚になった。
思えば、記憶があるのは小学生に入ってからで、それまでの記憶は思い出そうとしても空白のまま。
国木田が静かに口を開いた。
「…どうして四年も連絡が取れなかったのか、だったな」
「う、うん」
心臓の音が早くなる。
ごくりと喉を上下させた。
「……どう接したらいいか、分からなかったんだ」
「…へ?」
それは、今にも消えてしまいそうな声だった。
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ぺぽん(プロフ) - めろ。さん» コメントありがとうございます、そう言っていただけて飛び上がるほど嬉しいです!これからも楽しく読んでいただけるように頑張りますね🙌 (2023年1月15日 5時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - 国木田くんの夢小説あまり見かけないのでこの作品に出会えて嬉しいです!!この作品大好きなのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!!!! (2023年1月14日 23時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年12月18日 22時