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71、覚えのない記憶 ページ24

「こっからは一人で帰れるよな」




「うん、ありがとう。助かった」




にこりと可愛らしく笑う少女。




『あぁ、此奴は典型的な光の世界の人間だな』




薄暗い路地は似合わない、そう思った時だった。




「ッ…」




ズキンと頭が痛み、咄嗟に押さえる。
頭の隅に一瞬だけ、金髪の若い女性の姿がよぎったような気がした。
柔らかく微笑む女の姿。
どこで会ったのか、どこで見たのかは分からない。




「大丈夫!?」




「あぁ、平気だ。…それより手前ェ、名前は?」




「え、?」




「俺は中原中也だ。
別に名前を聞き出してどうこうする訳じゃねぇ。私情だ、教えてくれねぇか」




「A…国木田A」




「そうか、ありがとよ」




別れ際、Aは柔らかな表情で中也に言った。




「中也くんは、良い人だね」




それを聞いて、つい乾いた笑いを漏らしてしまった。




「はっ…偶々だ。
もうポートマフィアには近づくなよ。最悪の場合、死ぬからな」




ぶっきら棒に言い放つと中也は路地に消えた。
ポートマフィアだと知って尚、良い人だと言える少女。




「すぐ闇に呑まれちまいそうだな…」




その時ふと、ある重大なことに気づいて立ち止まる。




「ってか彼奴…国木田って言ったか!?」




一方、Aはというと。




「中也くん、良い子だったなー」




中也と身長が同じだったことで、自分と同い年だと思ってしまったA。
この誤解が解けると同時に、彼の地雷を盛大に踏み抜いてしまうのは、まだ先のことである。

72、それぞれの覚悟→←70、泣きべそ少女と赤髪の男



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 国木田独歩   
作品ジャンル:アニメ
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ぺぽん(プロフ) - めろ。さん» コメントありがとうございます、そう言っていただけて飛び上がるほど嬉しいです!これからも楽しく読んでいただけるように頑張りますね🙌 (2023年1月15日 5時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - 国木田くんの夢小説あまり見かけないのでこの作品に出会えて嬉しいです!!この作品大好きなのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!!!! (2023年1月14日 23時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年12月18日 22時

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