拝啓神様…ちょっとチートすぎやしませんか？【ワールドトリガー】２

第74話　リア充ルート開設しました ページ29

とりまる君には悪いことしたなぁ。

それに学校でって、学校であったこと一度もないじゃん。


すぐに制服に着替えて一回へと降りる。

すでに階段のところでいい匂いが漂ってきている。

今日の朝食は何だろう。


「おはよう、レイジさん」

レ「ああ、おはよう。今日の朝ごはんはお前の注文通り、洋食にしておいた」

「ありがとう。いやー、日本人のくせに和食が朝ごはんだとアレなんだよね〜」


朝ごはんに和食を食べようと思ったらあと30分は早く起きないといけない。

私は和食よりも睡眠をとる。


うん、いつ食べても美味しい。

パクパクと食べ、現在始業40分前。

歯磨きをして荷物をもって、さぁて、登校しますか。


「じゃあ行ってきまーす」

レ「ああ、サボるんじゃないぞ」

「はーい」


レイジさんはきっと面倒見がいいんだろうなぁ。

歩きながらポケットに入れていた金平糖を口に放り込む。

うん、甘い。


なんか、この変わらない甘さに安心するなぁ。

職場とかでは健康に悪いからヤメロ、なんて言われてたっけ。

コーヒー飲むときでも角砂糖何個も入れるから砂糖禁止令が出たりして。


あれ、結構楽しい毎日だったんじゃないかな…？

やっぱり、大事なものは失ってから初めて気づくもんだよねぇ。


ま、失ってからじゃ遅いんだけど。


高校の近くに行くとだいぶ生徒の姿も増えてきた。

ほとんどが徒歩で通学してるからか、それともこのクリスマスに向けて告白する輩が多くなったからかはわからないがリア充が増えてきた。

お揃いのマフラー、お揃いの手袋、お揃いのチャーム。

一体全体なんでこうもお揃いがいいのかね？

普段着だって、どっかの誰かさん数千万人くらいとお揃いじゃないか。

色違いを含めるともっと多い人とお揃いで色違いだ。


でもまぁ、その気持ちはわかる。

嵐山を見てたらやっぱり、大切な人とおんなじもの身に着けてたいんだなぁってひしひしと伝わってくるし。

普段着の時はあのマフラーずっとつけてるし。

付けてなくても絶対持ってるし。

もう軽くドン引きするレベルだし。


校門をくぐり、リア充ルートから脱出する。

迷うこともなく、いたって普通に歩いていたら普通に滑った。


「ってて」


鞄が空中を彷徨って私の頭に着地する。

見事な着地だ。おかげで結構頭が痛い。


「ふぅ」


スカートをはたき、荷物をもって立ち上がる。



やっぱり、世界は私に厳しいようだ。

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