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その日は、あいつとは近づかないようにした。
…でも、HRが終わって帰ろうとすると、
「石原ー、」
先生に呼ばれた。
「はい、」
「今日日直だよな、
このノート、
職員室まで持ってってくれないか?」
あ、そうだ。今日日直だったの忘れてた。
「はい、わかりました。」
俺のクラスは日直が一人。
仕事が多いけど、回って来る回数が少ないし、
何よりも女子と関わらなくていい。
俺はこの仕組みはいいと思う。
ノートを持って職員室のドアを開ける。
「失礼しま…」
最悪だ。
なんでよりによって今、来てしまったんだろう。
「輝夜、転入初日はどうだったか?」
「はい、みんな優しくて面白くて、
いいクラスに入れてよかったです。」
人懐っこそうな笑顔を浮かべ、
嬉しそうにあいつが担任と話していた。
ノートを持っていかないといけないし…。
…よし、また後から来よう。
そう決めて、職員室のドアを閉めようとすると、
「お、石原、来てくれたか。
何してるんだ?早く入れ。」
…先生に見つかった。
そして、あいつはまた、何故か目を輝かせた。
「…遅くなりました。」
「ご苦労さん。」
「では、失礼します。」
「あ…」
あいつが何かいいかけたのが聞こえたけど、
無視して急いで昇降口に向かった。
.
「なんで………」
「なんでって、君が逃げるからじゃん。
人間くん。」
急いで来たはずなのに、
あいつは涼しい顔して俺の目の前に現れた。
人間くん…
この呼び方は、昨日のあいつで間違いない。
「…何の用。」
俺は凄く警戒しながら尋ねた。
あいつはむっとして言う。
「せっかく再会できたのに、
それはないんじゃないかね。
石原悠斗君。」
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あや - ミナさんの小説、ほんとに面白すぎます!私にはこんな文才ないんでうらやましいです…これからも頑張ってくだい!応援しています! (2020年5月29日 14時) (レス) id: c76ac59f23 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - シグさんSさん» ホントなんですよ笑 でもそう言ってもらえて嬉しいです!また思いついたら挑戦してみようと思います! (2018年12月24日 9時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
シグさんS - 面白かったです!…初めてのファンタジー?うそだぁ。絶対初めてじゃないって。こんな面白いのに初めてっヤバイって。というレベルで面白かったです!これからも頑張って下さい! (2018年12月23日 21時) (レス) id: e6f3c704f0 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 如月 唯奈さん» ですです笑 でも上手くできていたならよかったです! (2018年12月23日 8時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - え?初めてなんですか?話の展開とか、面白いので二週繰り返して見てしまいましたっ! (2018年12月22日 22時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミナ | 作成日時:2018年6月28日 17時