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A「ふぅー」
隣に座ってけーたい見てる(彼氏)に気付かれないようにそっとため息を付く。痛みを隠すのに必死で、頭が回らない。
ばれたくなくて、全く内容は入ってこないけど本を読んでるふりをしてた。
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ギシ、と、ソファーがきしむ音。そっと顔を上げると無言で立ち上がってどこかへ消える彼。
それだけで寂しくて仕方がない。
…普段はそんなこと、思ったこともないのに。
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ばさっ。
A「…え、」
(彼氏)「冷やさない方がいいと思うけど、」
いきなり体に掛けられたブランケット。もしかして、もう気付かれてる…?なんて思ってたらやっぱり。
(彼氏)「隠さなくていいよ、辛いんだろ。」
なんて。もはや、何も言えない。でもその言葉が本当にありがたくて。
恥ずかしくて下を向いたまま、痛む下腹部をさする。
ブランケットと、それを持ってきてくれた彼があたたかくて、嬉しくて、涙が出そうになった。
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気を使ったのか、彼は立ち上がって…私は傍にいてほしかったな、なんてわがままに思いながら、膝に顔をうずめた。
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(彼氏)「A?起きてる?」
A「ん…」
痛みに耐えながら顔を上げると目の前にはホットミルクを差し出す(彼氏)。
A「えっ…」
(彼氏)「冷めないうちに飲みな」
って、渡してくれた。
隣に座った(彼氏)が、いきなり下腹部に手を回してきた。そのままゆっくり、さすってくれる。
(彼氏)「大丈夫?」
そのことばに頷くだけで、涙がこぼれそうで。ばれたくなくて必死に隠したのに、気付いて動いてくれる彼の優しさが、本当にありがたくて、しあわせで、せつない。
(彼氏)「A?」
A「ん?」
(彼氏)「早く良くなるといいね」
頷いたらもう涙をこらえきれなくて。
A「ありがとう…優しくしてくれて」
(彼氏)「ううん、当たり前。」
泣き止まない私の肩を抱いて、頭を撫でてくれた。
_fin.*・゚
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作成日時:2018年12月11日 23時