捌 ページ47
誰だ、彼女をそんな目に遭わせたのは。
誰だ、彼女を救えなかったのは。
誰だ、誰だ。誰なんだ？！？！
…頭に稲光が光ったかのように、答えが降って来た。
彼女を救えなかったのは、私だ。
あの日、彼女と対峙した日。彼女と目が合った時。私を見た彼女の目が訴えていた。
�狃�けて�瓩函�
�爐海龍貭砲紡僂┐蕕譴覆き瓩函�
�爐海寮こΔ�ら救い出してくれ�瓩函�
バァン！！「…くそッ！」
卓上に叩きつけられた私の拳が、ティーカップに小さな悲鳴を上げさせる。私の様子を見守っていた四人の大人も、遣る瀬無いように目を伏せた。
…佐々城は果たして間違っていたのか？�牋�の側�瓩凌祐屬世辰燭里�？
私が簪を突き立てた彼女の左目に、世界はどんなふうに映っていただろう？
「…京極夏彦」
ピクリ。誰もが呟かれたその名に、身体を微動させた。やっぱり。その反応が何よりも裏付けている。
「妖を支配し、操作する唯一の男。現在、日本国において最も危険な闇の魔法使い」
その男の肩書きをつらつらと並べ立てる。それだけで、この男の偉大さも恐ろしさも身に染みて判る。
「佐々城に妖を取り憑けられる事が出来るのは、その男しかいない。違いますか？」
「…正直、侮っていましたよ。魔法処が入学を許可したのも頷ける。その年で貴女程に賢い魔女など、会った事が無い」
「魔法省の重役にお褒め頂き光栄と云いたいところですが…そうでもなければ、生きていけない処にいたもので」
私の嫌味は、思いの外抜群の効果を発揮したらしい。坂口安吾も副校長もバツの悪そうな顔で目を逸らした。
「…佐々城はあの時、云っていました。黒幕が私を連れて来るように命じた、と」
坂口安吾はそれを聞いて、「矢張り」と云った。彼が私に聞きたかったと云ったのはその事のようだ。確かに、魔法省の役人として、闇の魔女の犯行目的を聞き出さないわけにはいかない。しかも、本人から聞き出せなくなったのだから。
…その話を聞き出す為に副校長と織田先生を連れて来る理由は、何なのだろうか？矢張り見知った顔を並べる事で事情聴取を円滑に進めるためか。
坂口安吾は続けた。
「…それまで理解しているのなら、話が早い。何故か京極は貴女を狙っている。そして京極は我々が倒すべき敵なのです。彼の凶刃に、貴女を討たせるわけにはいかない。明日から闇祓いが貴女の身辺を警護させて頂きます。その許可を…」「お断りです」
私はきっぱり断った。誰もが、様々にして驚いていた。
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サラ(プロフ) - しぇるふぃあ。さん» こんな細かい描写にも気づいて頂けるなんて物書き冥利につきます！消せませんよ、でもここでは説明し切れないので後日改めて説明させて頂きますね! (2018年12月13日 20時) (
レス) id: 4e09bde857 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - しぇるふぃあ。さん» お久しぶりです。しぇるふぃあ。さん、すごく読んで頂いているようなのでとても嬉しいです、ありがとうございます。 (2018年12月13日 20時) (レス) id: 4e09bde857 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - ところで夢主ちゃんは前世が国語教師なのですよね？だったら41pに出てくる安吾さんの名前は知ってるはず…と違和感を覚えました(・・?) はっもしや伏線？ネタバレに触れるようでしたらこのコメントはそっ消ししてくださいm(_ _)m これからも陰ながら応援してます!! (2018年12月13日 19時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - お久しぶりです！しばらく顔を出せなかった間にすごく進んでて一気読み不可避でした…あんまり好きポインツ語るとコメ欄ネタバレになるので控えますが仲直り本当に良かったです(ネタバレ) (2018年12月13日 19時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 紫苑さん» 応援ありがとうございます!頑張らせていただきます！ (2018年12月2日 23時) (レス) id: 4e09bde857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2018年9月20日 12時
