57話 ５つのおでき ページ8
私はドラコと組になっておできを治す簡単な薬を調合することになった。
ドラコが自慢話に花を咲かせている間、私はもくもくと干しイラクサを測り、ヘビの牙を砕いていた。
セブルスが黒いマントを翻しながらこちらに歩いて来た丁度その時、
私はロープのポケットから赤い光が溢れていることに気がついた。
リーマスからもらった危険察知ペンダントだ。
こっそり取り出すと、中央の小さな宝石が赤く輝かき、宝石を取り巻くくすんだ金色のリングが忙しなく回転している。
私はさっとあたりを見回した。
セブルスがドラコが茹でた角ナメクジを生徒たちに見せようとしたそのとき、
地下牢いっぱいに強烈な緑色の煙が充満し、シューシューという大きな音が響いた。
私はシェーマスの大鍋にヒビが入りかけているのを見逃さなかった。
『ネビル、危ないーーーー！』
私は咄嗟にそう叫び、素早く杖を取り出した。
すると、自分でもどうやったのか、
呪文を唱える前に、こぼれ出した薬は跡形もなく消えてしまった。
困惑する私をよそに、生徒たちは私が呪文を唱えたと思っているらしく、ぱらぱらとまばらな拍手が聞こえた。
シェーマスの大鍋はねじれた小さな塊になってしまったが、ネビルは両腕に５つほどのおできができるだけですんだ。
「バカ者！」
セブルスが怒鳴りつけると、ネビルはシクシク泣き出してしまった。
「おおかた、大鍋を火から降ろさないうちに、山嵐の針を入れたんだな？」
物凄い形相でガミガミ言いながら、セブルスはさっとゴブレットを用意して私に手渡した。
「グレーパー、お前の薬は完成しているようだから、ロングボトムに飲ませろ」
私は自分の大鍋からゴブレットに薬を汲むと、大粒の涙をぼろぼろと零すネビルに飲ませた。
『ネビル、大丈夫？』
「うん、ありがとうA。僕こういうことはしょっちゅうなんだ」
セブルスはというと、ネビルの隣で作業していたハリーに罪をなすりつけるのに躍起になっていた。
「君、ポッター、針を入れてはいけないとなぜ言わなかった？彼が間違えば、自分の方がよく見えると考えたな？」
グリフィンドールはまた１点減点された。
ハリーは言い返そうと口を開きかけたが、ロンに止められていた。
慌ただしく授業が終わり、生徒たちがぞろぞろと地下牢の階段を上って行く中で、セブルスが私を呼び止めた。
「グレーパー、少し残りたまえ」
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猫目石(プロフ) - 更新ファイトぉォぉォぉォぉォぉォぉォ！ (2021年12月14日 17時) (
レス) @page17 id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)
s - とっても面白いです！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ずっと応援します！！ (2018年8月8日 1時) (レス) id: 84290475d2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2018年3月29日 19時) (レス) id: 5960f9db2e (このIDを非表示/違反報告)
二モ(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年3月10日 16時) (レス) id: 2f37a9d847 (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯(プロフ) - 続き楽しみにしてます。とても面白いです (2018年2月12日 19時) (レス) id: ab64c6cb5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イレイ | 作成日時：2018年1月25日 19時
