30話 可愛い悪戯と茹でダコ ページ30
私たちは夢中で練習した。
練習中も、チームの全員がまるで私がいないかのように無視したが、
そんなことは微塵も気にならなかった。
ただひたすらに飛ぶのが楽しい。
飛んでいる間だけは、嫌なことを何もかも忘れられた。
時は流れ、ハロウィーンの夜。
私はいつものようにグリフィンドールの席に座っていた。
「レインボー破裂玉の改良版だ。もっと大規模で、もっと派手だぜ」
ジョージがローストビーフを頬張りながら、興奮気味に語った。
リーの顔がにやけている。
レインボー破裂玉をフィルチに投げているところを思い浮かべているらしい。
「フィルチに投げたら、あいつきっとカンカンだろうな」
『そういえば私、誕生日プレゼントに"危険察知ペンダント"をもらったの。きっと悪戯に役に立つよ！』
ジョージ、リー、私の三人が、今日これからの悪戯について話していると、
私はやけに視線を感じた。
『えっと...フレッド？』
フレッドが私をじっと見つめている。
私は途端に顔が熱くなるのを感じた。
「いや、君の弱点を見つけようと思ってさ。
君がシーカーになったと聞いて、うちのチームは大騒ぎだぜ」
フレッドは真剣そのものらしい。
リーとジョージはまだ悪戯について議論している。
『地に足がついてる時に見つめて、意味あるの？箒に乗ってるところを見なきゃ』
私は思わず笑ってしまったが、フレッドが私にだけ聞こえるように囁いた。
「いや、今のは言い訳。
君が可愛いから見てただけだよ」
私の顔が茹でダコのように火照った。
私は動揺して、膝をテーブルに思い切り打ち付けた。
フレッドはからかうように笑っている。
「Aは本当、こういうのに弱いよな」
私が目に涙を浮かべて痛みをこらえているのに、フレッドはひーひー言っている。
『ばか...！』
私はフレッドの足を思いっきり踏んづけた。
＊
ハロウィーンが終わってしまうと、クィディッチの試合はもう目前だった。
最初の試合はスリザリン対グリフィンドールだが、チームの皆が余裕の笑みを浮かべていた。
スリザリンはここ何年も勝ちっぱなしらしい。
私はスリザリンの生徒だから喜ぶべきなのだろうが、
チームの皆がグリフィンドールのチームを小馬鹿にするのを聞いて、腹が立った。
そうこうしているうちに、試合前日になっていた。
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空 - 短編集の続編ってもうないんですか？面白いので少し寂しいです笑 (2018年7月8日 22時) (
レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ(プロフ) - はじめまして、前作から読んでます！最近は更新がいっぱいで嬉しいです！これからも頑張ってくださいね！ (2018年1月8日 21時) (レス) id: 415ee3fd30 (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - 侑奈さん» とても嬉しいです！！ありがとうございます、頑張ります！ (2017年7月27日 23時) (レス) id: 4b28bb3169 (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - 美南さん» ありがとうございます！頑張って更新しますので、これからもよろしくお願いいたします！ (2017年7月27日 23時) (レス) id: 4b28bb3169 (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - アーヤさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2017年7月27日 23時) (レス) id: 4b28bb3169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イレイ | 作成日時：2016年12月20日 21時
