26話 空飛ぶ車の旅 ページ26
次の日、私は空飛ぶ車から街を見下ろしていた。
フレッドとジョージが迎えに来たのだ。
「ママには内緒だぞ」
ジョージが私に釘をさすように言った。
窓の下を見ると、雲の切れ間から小さな街が点々と寄せ集まっているのが見えた。
箒で飛ぶのとは全く違う。
車での空の旅には、退屈することがなかった。
気がつくと、いつのまにか車は青々と草の生い茂る庭に着陸していた。
ウィーズリー家はとても素敵だった。
家の前に立つ小さな曲がった看板に、"隠れ穴"と書かれていた。
建物もぐにゃりと曲がっていたが、魔法で支えられているらしかった。
大きな荷物を抱えて玄関に入ると、ウィーズリーおばさんが何事かと出てきて、素っ頓狂な声をあげた。
「あら、A！おばさんが明日迎えに行こうとしていたのに！」
私は興奮のあまり本当のことを口走るところだったが、フレッドに思い切り足を踏まれた。
『リーマスにここまで送ってもらいました。一日早く着いてしまったのですが、ご迷惑でしたか？』
「迷惑だなんてとんでもない！さあさ、上がってちょうだい」
＊
私はウィーズリー家の手厚いもてなしで歓迎された。
フレッドたちは兄弟も紹介してくれた。
私は皆に怖がられると思っていたのに、そうではなかった。
豪華な夕食をしながら、皆が私を珍しいものでも見るような目で見た。
「じろじろ見るのはおやめなさい！」
おばさんが怒鳴った。
「すまないね、A」
ウィーズリーおじさんが申し訳なさそうに頭を掻いた。
ジョージが思い出したように私に向き直った。
「紹介するよ。こっちが弟のロンと、妹のジニー」
二人は燃えるような赤毛と同じ赤に顔を染め、恥ずかしそうに私を見つめた。
「長男のビルはグリンゴッツで働いているんだけど、今はエジプトにいるの。
次男のチャーリーはルーマニアでドラゴンの研究をしているわ」
おばさんが誇らしげに言った。
パーシーはまるで初めて会ったかのように私に挨拶をした。
「再びお目にかかれて光栄だよ」
その日はとても楽しい一日になった。
私はお風呂に入り、まだ濡れた髪にタオルを当てながら、荷物を運んだ時に案内してもらった部屋へ向かった。
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空 - 短編集の続編ってもうないんですか？面白いので少し寂しいです笑 (2018年7月8日 22時) (
レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ(プロフ) - はじめまして、前作から読んでます！最近は更新がいっぱいで嬉しいです！これからも頑張ってくださいね！ (2018年1月8日 21時) (レス) id: 415ee3fd30 (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - 侑奈さん» とても嬉しいです！！ありがとうございます、頑張ります！ (2017年7月27日 23時) (レス) id: 4b28bb3169 (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - 美南さん» ありがとうございます！頑張って更新しますので、これからもよろしくお願いいたします！ (2017年7月27日 23時) (レス) id: 4b28bb3169 (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - アーヤさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2017年7月27日 23時) (レス) id: 4b28bb3169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イレイ | 作成日時：2016年12月20日 21時
