ホグワーツの日々 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:463 hit

p.m.10:00 ページ6

授業がはじまり、その内容に教室には重い空気がしみこんでいた。

『許されざる呪文』

彼が自己紹介のあと黒板に書いた最初の文字だった。

その言葉に誰もが息をのんだ。

誰もが周知の事実、使えば速攻アズカバン送り。

それ以上に他者を呪うことは

自分への代償が必ずある強い呪文だ。

それは4年生にもなればわかること。

授業も中盤になりもう半分でこの空間から解放される。

教室のほとんどがそう考えていただろう。

一通りの説明を終え、レポートでも書かせるのだろうと油断していた

そして、生徒の期待は見事に打ちひしがれた。

「ではこの蜘蛛で実践してみよう」

僕の友人は当初、その授業の内容に恐怖で震えていた。

だが、その言葉に怒りを覚えたようだ。

すぐさま手を高く上げた。

「なんだ。」

「授業で使う理由があるんですか？

　呪文について十分に学べました。それ以上何を学べと。」

立ち上がって答えた友人の目は鋭くマッドアイに向けられていた。

「お前は、まえへ出ろ。」

制止する間もなく友人はマッドアイの待つ教卓へ進み出ていってしまった。