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飲み会がある度に酔っ払うシャオちゃんが、毎回私の家に来るようになったのはいつからだろう。あぁ、そうだ。大学3年生になって私が一人暮らしを始めた頃からだ。
大学生から社会人へ。絶える事なく続いたそれは、もはや習慣になっている。おかげさまで、いつも送迎係になる方々には私の家を覚えられてしまうし、私も酔っ払いの介抱が得意になってしまった。
リビングに戻ると、部屋を満たすのは寝息。見ればソファの上で仰向けになり寝落ちてるシャオちゃんが居た。水飲ませようと思っていたのだが、寝てるなら寝てるで放っておこう。週末で仕事で疲れているこの時に変な絡み方をされるのはごめんだ。
ソファの下に座って、ほんの近くから寝顔を見つめた。整った顔に柔らかな髪、閉ざされた瞳の奥には輝かしいほどの黄色があることを私は知っている。
これで彼の仕事場では不人気と呼ばれているのだから、どんだけ中身が悪いのだろう。あぁでも、昔から性格悪かったもんな。小学生のころスカート捲られたことあるし。
…なんか、腹立つなぁ。
「…ばぁか」
腕を伸ばして、きゅと鼻先をつまむ。「ふが、」と変な声を溢すシャオちゃんに思わず笑いが零れる。鼻をつまんでも、私の笑い声でも彼は起きることはなく、再びすやすやと眠りに落ちていく。あどけない寝顔を見つめてひとつ吐息を落とした。
シャオちゃん、私の大好きな幼馴染。
ずっと、ずーっと。告白することもなく、胸の奥にしまい込んで。そうしてこの瞬間だけ、宝物を宝箱から出す様にこの想いを取り出して。日の目を見ることのない宝石をただ磨くのだ。
それはきっとシャオちゃんが恋人を作るまで続いて。そして、彼の隣にたつ誰かが現れたとき。脆いガラスのような宝石は砕け散るのだろう。
私も、シャオちゃんに当てられて酔ってしまったのか。何故か鼻の奥がつんと痛む。
「しゃーおちゃん、」
普段では触れられないその柔らかそうな頬に触れて、思ったよりも弾力のないそれに驚かされる。嗚呼、知らない間にこんなに男前になっちゃったね。
こんなにカッコいいんだから、職場の女の子が放っておかないでしょう。
恋人なんて、いくらでも作れるでしょう。
好きな人のひとりぐらいいるでしょう。
「…ねえ、なんで。シャオちゃんは毎回私の所に来てくれるの？」
なんで、幼馴染でしかない私の傍に。君はいてくれるの。
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ももね(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！喜んでくださったようでうれしく思います。私自身も「お友達から始めませんか、」は特にお気に入りのお話でしたので続編を書くのはとても楽しかったです！この度はリクエストありがとうございました！ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - ももねさん» ももね様！リク消化ありがとうございます！もう好きすぎて言葉に表せないくらい好きです！ももね様！本当にありがとうございました！愛してます！ (2020年5月13日 22時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ももね(プロフ) - 天真爛漫さん» ありがとうございます！天真爛漫さまのご希望に添えたなら幸いです。今後ともよろしくお願いします！ (2020年5月8日 10時) (レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
天真爛漫 - 作者様、素敵な作品を書くてくださり、ありがとうございました！！ (2020年5月6日 21時) (レス) id: 545c0410b5 (このIDを非表示/違反報告)
ももね(プロフ) - りんごさん» はじめまして！コメントありがとうございます。ありがとうございます…！好きなフレーズを題名にさせてもらいました！^^リクエスト承りました！執筆が完了次第投稿させていただきます。よろしくお願いします！ (2020年5月3日 23時) (レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももね | 作成日時：2020年4月13日 19時
