お友達から始めませんか、／ tn ページ28
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「え、合コン！？」
昼休みの大学の食堂で、たまたま鉢合わせた友達の口から飛び出してきた単語に驚いて声を上げる。しかし、目の前の彼女が口元に人差し指を当てながら周りを見渡すのを見て、今頃近くの席から視線を集めている事に気が付く。慌てて小声に切り替えながら話を進めた。
「ごめん…まさか、合コンなんて言葉が出てくるとは思わなくて」
「ううん、大丈夫。びっくりさせてごめんね」
「いやそれこそ大丈夫だけど。…珍しいね、合コンなんて行きたくないって最初言ってたのに」
先ほど、合コンに行きたいのと告げた私の友人はそもそも進んでそのような場に行く子ではない。いい意味で大人しくて可愛くて、でもしっかり者の頼れる自慢の友人だ。首を傾げると彼女は恥ずかしそうに、視線を泳がせて更に小さな声で続けた。
「こ、の前。…気になってる人が居るって話、したじゃない？」
「あぁ、キャンパス内で助けてもらったっていう他の学部の人だっけ」
「うん、…それで。その人が今週末の合コンに行くって話を耳にしたの」
そこまで説明されれば理解は早かった。要するに、合コンという絶好の機会を使って気になる相手にアタックしようというわけだ。好きな人の話をするだけでも今のように恥ずかしがる彼女は恋愛には奥手だろうなあと思っていた手前、中々に大胆な行動に少し驚く。でも、
「良いんじゃないかな。そこでアピールするの」
「ほんと！」
ぱっと輝く笑顔はとても眩しくて可愛らしい。恋する乙女だなあ、なんて同い年のくせに年寄り臭い発想をする自分はいかがなものかと思うが。
恋する友人の新たな一面にほんわかとしていれば、それでねと彼女は続ける。
「私、お酒弱いし…ひとりじゃ心配で。だから、Aにも付いてきてほしくて」
成程と。ようやく私に説明をしてきた理由がわかった。
確かに、何回か合コンやサークルでの付き合いでそういう場数を踏んでいる私に対して、このような経験は初めてである彼女にとっては不安で仕方がないだろう。
よし、と私は意気込んだ。彼女の一番の友人として、此処は恋のキューピッドになろうじゃないの！
「もちろん！私でよければ力になるよ」
「ほんとう！よかったぁ…！」
安心して嬉しそうに微笑む彼女に私もにっこり笑顔。
同時に本当はAとも一緒に食べ行きたかったから、これで楽しさ二倍だよ、なんて可愛いことを言われたので思わず抱き締めてしまったのは不可抗力という物だろう。
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ももね(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！喜んでくださったようでうれしく思います。私自身も「お友達から始めませんか、」は特にお気に入りのお話でしたので続編を書くのはとても楽しかったです！この度はリクエストありがとうございました！ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - ももねさん» ももね様！リク消化ありがとうございます！もう好きすぎて言葉に表せないくらい好きです！ももね様！本当にありがとうございました！愛してます！ (2020年5月13日 22時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ももね(プロフ) - 天真爛漫さん» ありがとうございます！天真爛漫さまのご希望に添えたなら幸いです。今後ともよろしくお願いします！ (2020年5月8日 10時) (レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
天真爛漫 - 作者様、素敵な作品を書くてくださり、ありがとうございました！！ (2020年5月6日 21時) (レス) id: 545c0410b5 (このIDを非表示/違反報告)
ももね(プロフ) - りんごさん» はじめまして！コメントありがとうございます。ありがとうございます…！好きなフレーズを題名にさせてもらいました！^^リクエスト承りました！執筆が完了次第投稿させていただきます。よろしくお願いします！ (2020年5月3日 23時) (レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももね | 作成日時：2020年4月13日 19時
