258 game ページ19
全国で名だたる有名選手を前に少し緊張した様子の金田一の肩をポンと叩き、頷きを返す。
視線の先には少し離れたところで腕を組み、マスクをしているにも関わらず不機嫌さがだだ洩れな佐久早がいた。だが目が合うとその不機嫌さがやや緩むあたりは、可愛い奴だなと感じてしまう。
「よう、キヨ。それと、小森も久しぶりだな。観てたんだろ？俺の試合。」
片方だけ口角を上げ挑戦的な笑みを向けると、佐久早の目元がピクリと動く。表情は出にくいが、実は感情豊かな奴だ。きっと内心ではひどく感情が乱れているに違いない。小森もそれがわかっているようで、楽しそうな表情で佐久早を横目で伺っている。
「………観てましたよ、当然でしょ。宮なんかにはサービスしてたけど、俺にはなかったし。観てたの気づかなかったの？そりゃそうだよね、あれだけAくんファンで埋めつくすくらいの人気者だからね、アンタは。」
「……ったく、お前は本当に俺のこと大好きだな。してほしかったならそう素直に言えっつの。」
ぶつぶつと文句を垂れ流す佐久早の頭をがしがしと掻き乱しながら、苦笑してみせると、キッとにらみをきかされる。ただその顔は耳まで赤く染まり、図星であったことがバレバレだった。
「〜〜〜〜〜〜っ！うるさい！全部悪いのはAくんなんだから！」
「あ〜、はいはい。キヨのこと大好きだぞ〜。マジでお前らとの試合楽しみにしてんだから、そこんとこ覚えとけよ？」
「っ！そんなの俺も同じだし。アンタんとこ倒して、Aくんに俺のこと見直させるから。」
なんだかんだで可愛い奴である佐久早は、俺の腕をつかみながら真っすぐに思いをぶつけてきた。俺は笑顔で頷くと、「楽しみにしてる」と返して。その後も俺の先ほどのプレーについて佐久早なりの意見を聞いていると、自分でもわからないくらいの細かすぎる視点の話にあきれてしまうほどだった。しばらくすると背後から自分を呼ぶ声が聞こえ、青城は会場を後にするらしいことがわかり、佐久早らには別れを告げた。佐久早はばたばたと去っていく俺に不満を覚えているようだが、いつものことだ、気にしない。後でメールの一つでも送れば満足してくれるだろう。
この会場にいるとわくわくが止まらない。一刻も早く佐久佐や宮兄弟、木兎たち、それ以外の猛者たちと試合がしたい。そんな思いに駆られながら俺は仲間の元へと駆け寄った。
＿＿Today's victory becomes the bread of tomorrow.
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狼派(プロフ) - 続き楽しみにしてますうううううううううう！頑張ってください！神作をありがとうございます！ (7月22日 21時) (
レス) @page26 id: 7687561dfd (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - あぁぁぁぁ、めっちゃ気になるやん！続き、楽しみに待ってますわ。応援しとります。頑張ってくなはれ！ (2022年9月18日 16時) (レス) @page26 id: 257f098b04 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン(プロフ) - 更新ありがとうございます！ (2022年3月27日 21時) (レス) @page24 id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
月 - 続きが楽しみです 頑張って下さい (2022年3月10日 13時) (レス) id: 5ca45dddad (このIDを非表示/違反報告)
山さん - ﾋｪ…………ついに稲荷崎戦来ましたね……ﾋｨｨｨｨ……銀鏡くんがカッコよすぎる……稲荷崎推しだからスゲェ嬉しい……更新待ってます← (2021年9月24日 2時) (レス) @page23 id: a9954d5378 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haroki | 作成日時：2020年3月16日 2時
