夜空色の君へ【br】 (ページ5)

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twinkle5 ページ5

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「ねぇ、Aちゃん何か隠し事してない…？」

『ぶるーくだって隠し事してるじゃない』
　
もう何分経ったのかな、1時間くらい？
壁かけ時計をちらりと見ると、話し始めてもう2時間は経っている

『だから早く活動始めようって』

「僕は教室で話す時と今話してる時とでAちゃんが別人に感じて気が気じゃないの！気になるの！」

こうやって話すAちゃんは凄く表情が柔らかい普通の女の子んだけど、教室で話すAちゃんはなんだろう、儚くて消えちゃいそうで僕怖いんだ

『クラスで猫かぶってるだけ。これでいい？』

Aちゃんは呆れたようにそう言うけどきっとそんなことないよ、

「天文部は僕たち2人だけなんだしさ、困ってることあったら力になりたいんだ」

これは僕の本心。

何故かわからないけど、Aちゃんのことが凄く気になるんだ

僕がこの話を始めた時Aちゃんの瞳が揺らいだのを見て、何かあるって確信してるんだ

『だから！！星なんか好きじゃないあなたになにがわかるの！』

ちょっと大きめの声で怒鳴るように返されたものだから途端に僕は黙り込んでしまった。

わかってる。これは僕のただのお節介だ。

だけど、ほんとに言葉にできない何か感じるんだ…

暫く経って口を開いたのはAちゃんの方だった

『ごめん、ぶるーく。少しきつく言い過ぎたね』

『…私、そろそろ帰るね』

そう言って臙脂色のペンダントが付いた通学鞄を肩にかけて教室を出て行ってしまう

僕はただ、儚い空気を纏った彼女の背中を目で追う事しかできなかった。