出来損ないの私だから。【ハリポタ】賢者の石2 (ページ28)

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変な声がしてページ28

目で見ているのとは違う映像が流れて混乱する

鼻のない＿＿潰れている？＿＿男と、仮面を付けた大勢の人達、小さな子供

そして、

子供が抱きしめているのはロウェリスさん……？？

なにか話しているが、声は聴こえない

口が動いているだけ

ロウェリスさんは男に杖を向けて何か言っている

あの子供は……私…？？

私とロウェリスさんの周りに少しばかり金色に光る膜のような物が張っている

男はニヤニヤしていて、それだけなのに不気味だ

杖を取り出して、なにか呪文を唱えると緑の光がロウェリスさんに飛ぶ

バタリとロウェリスさんは倒れ、私は駆け寄っていく

何度も何度も揺すっても起きない

まるで、死んでいるかのように

男は私に近づきまた、呪文を唱えた

緑の光が飛んだと思うと、私から金色の光が円を書きながら辺りに広まった

その光が無くなると男も、仮面をつけた人たちも居なくなっていて私とロウェリスさんだけになった

ロウェリスさんはほんの少しだけ、ぴくりと動いた

そして、震える手で近くに落ちている杖を拾って私へと向けた

何か呪文を言って、力尽きたようにぐったりと目を閉じた

私も同じようにその場へと崩れ落ちた

そこで映像は終わった

今のって……？

あの子供は私なのか…？

ﾊｰ「きゃあ！！！」

ハーマイオニーの悲鳴で目の前に意識を戻す

この状態を何とかしなければ…

今の映像で男が言っていたあの呪文

あれを使えばトロールも倒れるのか…？

なんて言っていたんだ、口元を思い出せ………

目を閉じて必死に思い出す

男の口元に集中して、なんと言っているのか…

あ、……なんだ…？

ア…………ケ、……………ブラ……？？

＿＿＿＿＿＿＿＿？

なんと言ったか分かっていくにつれて、私の体が勝手に動いていくような気がする

ハーマイオニーを離し、立ち上がり、杖を取り出す

ﾊｰ「ユウ……？何するつもり…？？」

『…………』

＿＿＿＿あぁ、実に良い魔力だ…＿＿＿＿

頭の中で誰かの声が聞こえる

＿＿＿＿そのまま、あの呪文を言うのだ……＿＿＿＿

あの、呪文…

＿＿＿＿お前が間近で見た、あの呪文だ…＿＿＿＿

＿＿＿＿？

＿＿＿＿あの2人を殺しても構わん…言え……＿＿＿＿

杖をしっかりトロールに向け、息を吐く

そして、ゆっくりと息を吸って

『……ア＿＿＿』

ﾛﾝ「ウィンガーディアム･レヴァオーサ！！！！！」