出来損ないの私だから。【ハリポタ】賢者の石2 (ページ6)

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ネビル、またやったのかページ6

「では、箒を手につかんだら、またがりなさい。柄をしっかり握って。落ちないように。笛で合図したら皆一斉に地面を強く蹴ること。箒は常に真っ直ぐに」

「しばらく浮いてそれから前かがみになって降りてきます。行きますよ！１・２…」

まだ箒が上がっていない生徒も箒に跨がせ、カウントをした

自分で制御出来るかも分からないのによく乗らせるな…

フーチ先生がカウントをし終わるよりも先に、

誰かの箒が上がった

「うぁ…ぅぅ…！」

ネビルだ

また何かしでかすんじゃ…

「Mr.ロングボトム！ネビル、落ち着きなさい。ネビル・ロングボトム！ネビル・ロングボトム、どこに行くつもりなんです！今すぐ戻ってらっしゃい！」

「うわぁ、うわあぁー！」

今すぐ戻ってこいなんて言いながら先生は助けに行こうともしない

みんなも跨っていた箒からおりてネビルを見ている

グリフィンドール生は心配そうに、

スリザリン生は面白いものを見るように

何してるんだ、

自分で戻ってこれるならもう戻って来てるに決まってるじゃないか

何もしない先生に苛立ちを覚える

助けたい気持ちはある

だが、箒を浮かせられなかった私に何が出来る

「うぅっ、うっ、うぅ。助けてー！」

『…！！』

叫ぶネビルと目が合った

その時なぜか夢で見たロウェリスさんの顔が思い浮かんだ

ｯくそ……

『あがれ……あがれ…』

箒に手をかざして言うもピクリともしない

何で上がらないんだ…！！

今、今上がらなくてどうするんだこの箒め…、

上がれ、上がれよ、

上がれ、！！！！！！

そう強く思ったとき、ぱし、と音を立てて箒が手に入った

急いで箒に跨って地面を強くける、

ちゃんと飛べるかも分からないのに

箒は少しふらつきながらも地面から浮いた

「わぁ、あ！」

ネビルの片手が箒からずり落ちたのが見えた

今は片手で宙ぶらりん状態だ

ぐっと箒を強く握って体を前に倒す

すると箒はもの凄いスピードでネビルの方に向かった

『ネビル、！手を！』

「うぅ、わあ……た、助けて！！」

『だから手を寄越せって！！』

ネビルは行動不能のようで手すら伸ばさない

まずい、まずい、

何とかしないと…

手の限界が来たのかネビルの手は箒から離れた