うるさいです先輩。

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今日は1限から体育。
だるっ……。
やけに明るいシャカシャカのジャージ着た女の先生がこの時間を担当するらしい。
この先生嫌い。直感がそう告げる。

｢じゃあ、まず準備運動だよ！
体育委員のこお願いしてもいい？｣

はやく終わんないかなー。

｢ありがとう！
今日はーサッカーをします！
今回はクラス対抗です。
Eは黄色、Aはオレンジのギブス着て。
５分後に試合始めるから、それまでに作戦会議とか終わらせといてね！
じゃあ、解散っ！｣

昨日の凄いのを見てから、やれと？

格が違いすぎてやる気にならない。

先生の言葉がキッカケでゾロゾロと集まる。

クラスのリーダー的な女子が。

｢どうする？
うちは〜、運動が得意な人が攻めてぇ、苦手な人が守るがいいんだけど〜
ほら、攻撃とは最大の防御って言うでしょ｣

と、とにかくむかつく口調で言う。

いいんじゃない？
と、賛成する取り巻きらしき数人。

それに釣られ賛成する人達。

は？ 相手が攻めてきたら抜かれるだけ。
そんなディフェンスは役にたたない。
あんな奴の言うことを聞くのも癪なので反対する。

あくまで心の中でだが、目をつけられると後々面倒なことになるのが目に見えている。

｢じゃあ、そこまで言うならAさんはどう思うの？
もちろん、考えはあるのよね？｣

顔をひきつりながら訊ねてきた。

私の脳内は？で埋め尽くされた。

フリーズすること数秒、どうにか何が起きたか呑み込んだ。

声にでていてたらしい。
私に限ってそんな少女漫画でお約束なことはしないと思っていたけど、どうやらその認識を改めなければ。

｢Aさん、あんな強気なこと言って、結局なんの作戦もないのぉ？｣

勝ち誇った表情でどこか楽しそうな声。

｢いいえ、ちゃんとあります
少し考えれば簡単に分かるはずです
均等に配置すればいいんです
例えば、オフェンスだったら走るのが苦手な人がずっと前の方にいればパスしやすいはずです｣

言葉のトゲを混ぜつつ分かりやすく説明する。
それが終わった頃には皆納得した表情をしていた。
ただ１人リーダー格の女子を除いて。結局、多数決で私の作戦でやることに決まった。
私の作戦が功を奏したのか見事、E組は勝利を納めた。

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