【ホワイト本丸】曇りのち雨、のちのち快晴【引き継ぎます】

曇り 8 ページ9

「太鼓鐘貞宗……」


あのかの有名な伊達政宗公が使っていた短刀
まさかこの子が当たるなんて……


「まさか、太鼓鐘貞宗殿が……」

「？ 何か問題でもあるの？」

「いいえ、だけどこの刀は鍛刀しても
出てこない刀なのです。
太鼓鐘殿が欲しければ7面に行くしかなく
いやはや……中々の驚きです……

流石ですね、審神者様」


へぇ、この子。鍛刀できない子なんだ
そんなにレアな子なの？
だけど……


「なんだろう。懐かしい感じがする」

「！ 俺も、なんだか懐かしい感じがした」


とたとたと太鼓鐘貞宗は
私の前に来るとぎゅっと抱きついた


「主は不思議だな。とても暖かい霊力
こう、母親に抱きついてる気分だ
だけど違う。この霊力は……
俺、感じたことあるんだぜ。なぁ、アンタは誰だ？」

「……私は、君の主になる者だよ。
それ以上でもそれ以下でもない
ただの審神者になる者

だけど、私も君の神力を懐かしいと思った
もう一度、君の名前を聞いてもいい？」


そう言うと彼はとても眩しい笑顔で
自分の名前を告げる


「俺の名前は 太鼓鐘貞宗 だ。
伊達政宗公の短刀だったんだぜ
これからよろしくな。お嬢」

「お嬢？」

「おう！なんかお嬢って感じだろ？
だからお嬢にした！派手でカッコいいぜ！！」


カッコいいは判るけど、派手なのかな？
まぁいいや。この子は凄く面白い



「じゃあ、改めて宜しくね。


____________________貞くん」

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