本気と書いてマジ。 ページ42
「岸、このお肉美味しい〜♡」
私がそう言いながら笑顔で岸を見れば、少し照れたように笑っていた。
岸が焼くお肉とか正直あまり期待はしていなかったのだが、意外にもめちゃくちゃ美味しかった。
私はまた岸の知らなかった一面を知った。
『俺、毎回焼き担当やってきたけど、今の言葉が今までで一番嬉しいかもしんない!!』
めちゃめちゃ嬉しそうな顔で私を見つめる岸に、
『え、何、お前、俺らの美味しいよりAの美味しいの方が嬉しいのかよ?笑』
風磨がわざとらしく意地悪な顔で言った。
『いやいや、風磨くん!!!
これは、その、そういう事じゃないっすよ!!!!!』
岸の奴、めちゃくちゃ動揺しちゃってんじゃん笑
『じゃあ、どういう事だよ?笑』
『風磨くんもAちゃんと同じくらい、つまり同率1位って事っすよ!!!』
完全にテンパりながら、風磨に向かって必死に言い訳してる岸が面白い。
「なーんだ、私だけが1番なわけじゃないんだ?」
私が拗ねたふりをして岸を見つめながら言えば、
『あ、いや、本当はAちゃんが1番なんだけど、横から風磨くんの圧がすごくて…』
恐る恐る上目遣いで風磨を見ながら言った岸。
『岸、お前もしかして、マジでAと付き合おうとか思ってる?』
樹がめちゃくちゃマジな顔して岸に尋ねた。
『そんなの当たり前じゃないっすか!!!
俺はいくら振り向いてくれないからって、樹くんみたいに他の女の子とか絶対無理なんで!!!
俺は最初からずーっと、Aちゃんに本気と書いてマジですからーッ!!!!!』
岸はめちゃくちゃ声デカいし、まわりの人がめちゃくちゃ見てきて恥ずかしいんだけど。
「岸、ちょっと恥ずかしいからここではやめて」
『え、じゃあどこならいいの?』
あー、確かに。
どこで言われても、恥ずかしい事には変わりないのかもしれない。
でも絶対にここではない。
「どこでもそういう事は言わないで」
『いやいや、何でだよッ!!
俺はAちゃんが俺と付き合うって言うまで、ゼッテー諦めねぇからなッ!!!!!』
だから、岸はさっきから声デカイっつーの。
通りすぎる人達には好奇の目で見られ、若いっていいわねぇ〜とか言われてるし。
私は居たたまれない気持ちになりなから、岸が焼いたお肉を無言で口に運んだのであった。
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ひかる(プロフ) - 小袖さん» まぁしゃあなしですが付き合えてよかったですね♡(ツンデレ感)笑 完結までお付き合い頂きありがとうございます!!! (2022年9月24日 14時) (レス) id: a5e5ff503d (このIDを非表示/違反報告)
小袖(プロフ) - 無事岸くんと付き合えて安心しました!完結お疲れ様です! (2022年9月24日 8時) (レス) @page50 id: 086580d8cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかる | 作成日時:2022年4月6日 23時