もう一人のおバカ。 ページ5
『あっ、おはよ〜A♡』
「…おはよ」
『ちょっと〜、朝からテンション低くない？笑』
「あんたこそ、朝からキラキラし過ぎだっつーの」
私が教室に入ると、それに気づいた紫耀が眩しいくらいのキラキラさをまとって駆け寄ってきた。
この男は平野紫耀。
中学の時に名古屋から転校してきて仲良くなり、同じ高校を受験した。
昔は田舎臭くてモサッとした印象だったが、今ではすっかり垢抜け、
王子様のようなルックスになり、人当たりもいい紫耀は校内一の人気者になった。
そして、私はそんな紫耀からずっとしつこく好きだと言われている。
しかし、私には全くその気は無い。
なぜなら、
紫耀は先日の話にでてきた、私の身近にいるもう一人のおバカだからだ。
『え？俺の顔、何か付いてる？』
自分の顔をスリスリした後、手のひらを見つめ、
『も〜、何も付いてないじゃん!!
Aがキラキラしてるとか言うから、金粉でも付いてるのかと思った〜!!』
ムスーッとした顔で私を睨みながら、私に文句をたれる紫耀。
いやいや、顔に何か付いてるとは言ってないし。
しかも金粉て何よ。
あんたは朝から金粉を触ったのかって。
色々と思う所はあるけれど、こんな事は日常茶飯事なのであえて突っ込んだりはしない。
「付いてなくてよかったじゃん」
『相変わらず塩だなぁ〜Aは笑
でも、そういうちょっと冷たいとこも大好きっ♡』
「ハイハイ、そりゃあどうも」
『じゃあ俺ら、そろそろ付き合っちゃう？笑』
「付き合わない」
『も〜、何でよ〜!!俺の事好きなんでしょ？』
「人としては好きだよ。
嫌いなら今そばに居ないし、とっくに離れてる」
『じゃあいいじゃ〜ん!!何でダメなの〜ッ!!』
「そういう好きじゃないから無理」
紫耀は、一体いつまでこんなやり取りを繰り返すつもりなんだろうか。
いっそ、私に彼氏でも出来れば潔く諦めるのかな。
しかし、私に好意を寄せてくる男はなぜか、紫耀や岸みたいなおバカばっかりなのだ。
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ひかる(プロフ) - 小袖さん» まぁしゃあなしですが付き合えてよかったですね♡(ツンデレ感)笑 完結までお付き合い頂きありがとうございます!!! (2022年9月24日 14時) (
レス) id: a5e5ff503d (このIDを非表示/違反報告)
小袖(プロフ) - 無事岸くんと付き合えて安心しました！完結お疲れ様です！ (2022年9月24日 8時) (レス) @page50 id: 086580d8cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひかる
| 作成日時：2022年4月6日 23時
