守るとは。 ページ31
『じゃあA、はぐれないように手つなご!!』
おばけ屋敷に入る直前、
紫耀は私の手を掴み、めちゃくちゃガッチリホールドしてきた。
「ねぇ、これって絶対私を守る為じゃないよね？」
『え？そんな事ないっ!!Aの為だよ？』
そう言いながらめちゃめちゃ目泳いでるけどな!!笑
「そんなにおばけが怖いなら、無理に入らなくていいんだよ？」
『俺はおばけが怖いんじゃなくて、大きい音が苦手なだけだから!!』
「はいはい笑
じゃあしょうくん、お手てつないでいきましょうね〜笑」
私が小さい子供に言うみたいに言えば、わかりやすくふて腐れた顔で私を見つめるしょうくん笑
しかし、中に入ってすぐ、
おばけ役の人に脅かされた紫耀は、あっさりと私の手を離して先に走って逃げて行った。
いやいや、全然私の事守ってくれないじゃん!!
むしろ一人で逃げちゃってんじゃん!!笑
しばらく歩いて行くと、紫耀の背中が見えた。
私が静かに紫耀の背後に近づき、ワッ!!と両肩に触れると、
『ウワッ、イッタッ!!!』
紫耀は私の声にビックリしすぎたせいで、お手本のような尻餅をついてひっくり返っていた笑
「何で一人で先に行っちゃうのよ」
『いや、これは違うんだって!!
俺が先に行って、危険なものが無いか調べてたんだよ!!』
ものは言い様だな笑
私が少し呆れながら紫耀を見れば、私に笑顔を向けながら手を差し出した紫耀。
『はい、じゃあまた一緒に行くから手つなご？』
「ヤダ」
『も〜、何でぇ〜？』
「だって紫耀、すぐ先行っちゃうじゃん!!笑」
私に手をつなぐ事を断られた紫耀は、一人で先に行く事無く私の隣には居たが、
大きな音がする度にビクッと肩を震わせながら、出口までしっかりと私の服の端を掴んでいた。
『おかえり、紫耀は大丈夫やったん？笑』
先に出て来ていた廉が、私と紫耀を見つめながら尋ねた。
『そんなの大丈夫に決まってんだろ!!』
「途中一人で先に行っちゃったけど、その後はずっと私の服掴んで一緒に居たよね？笑」
私が笑いながら言えば、それを聞いた廉も笑った。
『今彼女トイレに行ってんのやけど、二人は？』
「私は大丈夫」
『俺はちょっと行ってくる!!』
走ってトイレに向かう紫耀を、私は廉と二人で見送ったのだった。
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ひかる(プロフ) - 小袖さん» まぁしゃあなしですが付き合えてよかったですね♡(ツンデレ感)笑 完結までお付き合い頂きありがとうございます!!! (2022年9月24日 14時) (
レス) id: a5e5ff503d (このIDを非表示/違反報告)
小袖(プロフ) - 無事岸くんと付き合えて安心しました！完結お疲れ様です！ (2022年9月24日 8時) (レス) @page50 id: 086580d8cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひかる
| 作成日時：2022年4月6日 23時
