想像できないから。 ページ25
『ねぇA、ちょっとは考えてくれてる？』
至近距離で私を見つめながら、ちょっぴり拗ねた顔で言う紫耀。
「せめて俺を彼氏にした妄想くらいしろ、って言われたから少し考えてみたんだけどね、
これが全てのシチュエーションにおいて、ビックリするくらい全くときめかないのよ」
あらゆる恋愛シチュエーションを想像し、相手を紫耀で妄想してみた結果、
私の中の紫耀じゃない感が邪魔をしているのか、全くときめかなかったのだ。
『タハハッ、マジかー。
そんな奴、絶対Aの彼氏になれんやろ!!笑』
廉は紫耀が彼氏になれない事を、なぜか嬉しそうに笑いながら言った。
親友の不幸を笑うとは、廉もなかなかの性格してるよね。
『ちょ、A〜さすがにそれは無いでしょ!!
1個くらいは俺にときめく瞬間があるはずだよ!!
ねぇ、本当にちゃんと探した？』
困ったように眉を下げ、私を見つめてくる紫耀に多少の罪悪感は感じるけれど。
やっぱり私にとって、紫耀はそういう対象じゃないんだと思う。
『そんなに想像出来ひんのやったら、実際にデートしてみたらええやん？笑』
さっきまで親友の不幸を笑っていた廉が、まさかのデートを提案してきた。
「え？今さら？
今までだって、別に普通に二人で遊びに行った事はあるよ？」
『そうやけど、お互いにデートって意識して出掛けるのとは全然ちゃうと思うで？』
廉の言う事にも一理あるかも。
確かに、そういうことって頭で考えてもわからないものなのかもしれないし。
『紫耀と二人で気まずいって言うなら、俺らとWデートでもええし』
なるほどね、その手があったか。
それなら二人きりよりも楽しいかもしれない。
『いやいや、Aが俺と二人で気まずいとか絶対に無いから!!』
「まぁ気まずいかどうかは置いといて、Wデート自体は普通に楽しそうじゃない？笑」
『え、そこは置いとかないでよ!!
もしかして俺、本気で気まずいとか思われてる？』
「それはWデートしたらわかるんじゃない？笑」
『あ〜、そっか♡
じゃあ俺、Aに男だってとこ見せられるように頑張るね!!』
そんな事をやたら可愛い顔で言ってくる紫耀を、私は笑いながら見つめていたのだった。
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ひかる(プロフ) - 小袖さん» まぁしゃあなしですが付き合えてよかったですね♡(ツンデレ感)笑 完結までお付き合い頂きありがとうございます!!! (2022年9月24日 14時) (
レス) id: a5e5ff503d (このIDを非表示/違反報告)
小袖(プロフ) - 無事岸くんと付き合えて安心しました！完結お疲れ様です！ (2022年9月24日 8時) (レス) @page50 id: 086580d8cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひかる
| 作成日時：2022年4月6日 23時
