絶対に恋なんかしない。【Sho】

教えない。 ページ23

『オイ海人、やめろって!!!

一応言っとくけど、Aちゃんを今回のライブに招待したの俺だからな？

それに、メンバーん中で唯一連絡先知ってんのも俺だから!!!!

…って事で、Aちゃんの隣は廉と俺で間違いないだろ!!!!!』

「そうだよね。

私も岸くんが隣に居てくれると何か安心する。

だから、席はこのままで大丈夫でーす!!」

『ほら見ろッ!!!

主役がこう言ってんだから、席はこのまま変更無しな!!!!!』

岸くんがそう言えば、廉以外の3人はあからさまに不服そうな顔をしていたけれど笑

その後は、メンバーを順番にフィーチャーしながらライブの感想を言っていき、残すはあと平野のみというところで、

『ねぇ、俺の事ちゃんと見てくれてた？』

と、平野が少し不安そうに私に尋ねてきた。

「まぁライブ前に約束しちゃったから一応ね」

私がそう答えれば、わかりやすくホッとした顔をした平野。

『じゃあ俺、どうだった？』

平野は不安げに私を見つめながらも、どこか期待したような顔で聞いてきた。

そんな平野を見ていたら、何となく意地悪をしたくなってしまった私。

「ん〜それは教えないっ笑」

『も〜、なんでぇ〜？

俺、ライブ中ずっとAちゃんの反応が気になってたんだから教えてよ〜!!』

平野はそう言いながら、ジタバタして私に訴えてきた。

『紫耀、めっちゃ意地悪されとるやん!!笑

そういやさ、俺、ライブ中にAちゃんのうちわでめっちゃ笑たんやけど!!』

廉がライブ中に見た、私のうちわを思い出して言った。

あれはもしもの事もあろうかと、私が平野対策に作ったうちわだった。

まさか本当に使うとは思ってなかったんだけどね笑

『そうだよ!!

俺、あのうちわ見た瞬間、何で俺だけ？って意味わかんなくて固まったからね？』

そう言いながら、平野はうちわを見た瞬間を思い出したように私を見つめていた。

私のうちわ。→←私の隣。

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