7話 ページ8
Aside
「お疲れ様でしたぁっ！！！」
監督の声で、その日の撮影は終わり、解散となった。
『ふぅ………。』
私は一息つき、ペットボトルの水を飲む。
「Aちゃんお疲れぃ！！」
『あ、お疲れ様です』
「Aさんお疲れ様です！！今日の撮影とても良かったですよ！！」
『お疲れ様です！本当ですか？ありがとうございます！』
すれちがうスタッフさんたちと挨拶を交わしながらも、私は考えていた。
＿＿＿＿＿ヴィルさんとネージュさんの演技、すごかったな。
ネージュさんの、爽やかで愛らしい王子様の演技。
ヴィルさんの、怪しくも美しい悪役の演技。
二人とも、悔しくなるほど上手かった。
『…私ももっと、頑張らなくちゃ』
演技は才能なんかじゃない、どれだけ努力するかにかかってる。
だから、もっともっと頑張らなくちゃ。
・
私が通う、女子校の寮に帰ってから、すぐにレッスンを始めた。
台本を一から読み直して、注意すべきところに書き込みをする。
そして台詞から動き、すべて練習した。
＿＿＿＿もっと、頑張らなくちゃ。
私をヒロインに選んでくれた監督を、映画を楽しみに待ってくれている人を、私のファンを、がっかりさせたくない。
そして、“彼”に釣り合うような女優になりたい。
三時間くらい練習をしたとき、レッスン室にルームメイトが入ってきた。
「A、まだ練習してるの？」
『うん』
「撮影終わってからずっとでしょ？休まないと体に悪いよ」
彼女は私を心配してくれているみたいだけど、私は笑顔を作ってから言った。
『ふふっ、心配してくれてありがと。
う〜ん、でも、もう少しやるよ』
「え、でも…」
『大丈夫！大丈夫！ちゃんと夕食と睡眠はとるから！』
「そ、そう…。くれぐれも無理しないでね」
そう言って彼女は、私に水が入ったペットボトルを渡し、レッスンルームから出ていった。
正直疲れてるから休むべきなんだろうけど、私は頑張らなくちゃいけない。
自分にそう言い聞かせ、私は練習を再開した。
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シャーペンの芯(プロフ) - 殿堂入り本当にありがとうございます…!!! (2021年6月14日 6時) (
レス) id: 37f133a8ec (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - 海月くらげさん» 素敵なコメントありがとうございます！ラプンツェルいいですよね！！(興奮)そして私の作品も好きだと言ってくれて本当に嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年4月21日 15時) (レス) id: 37f133a8ec (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - なず@ヴィル様の旦那ですさん» マジです！(笑)これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年4月21日 15時) (レス) id: 37f133a8ec (このIDを非表示/違反報告)
海月くらげ(プロフ) - 完結おめです!シャーペンの芯さんの作品もラプンツェルも好きなので、読むのがとても楽しかったです!これからも…作品楽しく読ませていただきますね!! (2021年4月21日 1時) (レス) id: 27709bd435 (このIDを非表示/違反報告)
なず@ヴィル様の旦那です(プロフ) - シャーペンの芯さん» えまじですか！？わああ嬉しいです！？ (2021年4月18日 14時) (レス) id: c2e37a127a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャーペンの芯 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/syapennosin/
作成日時：2021年2月12日 17時
