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31話 ページ32

Aside



『きゃっ…っ』

「Aちゃん、大丈夫!?」

『ゆ、ユウくん…。大丈夫、平気』



私は立ち上がりながら、顔を青くするユウくんに笑いかけた。

…こんなところで、力尽きてたまるもんか。



ヴィルさんを元に戻そうと皆で戦っているのだけれど、ヴィルさんの強さはとてつもない。

本当に私たちでけで持ちこたえられるのか?思わず不安になるほど。

でも、諦めたくない。諦めちゃダメ。



私はマジカルペンを持ち直し、ヴィルさんに叫ぶ。



『ヴィルさんっ…!お願いだから目を覚ましてよ!

ヴィルさんの馬鹿〜……っ!!!』



いつもは演技以外で叫ぶことなんてない。

生まれてはじめて、「心からの叫び」をした気がした。



「あぁ……おせっかいなジャガイモども!

こうなったら……お前たちもろとも道連れにしてやる…!」



ヴィルさんがそう言うと、辺りに紫色の毒霧がたつ。

吸うと身体が痺れるような、強い霧が。



「ヴィル、もうやめろ!!このままじゃ、お前の命が……!」

「くっ!あともう少しでブロットの化身を破壊できそうなのに……」

『ヴィルさんっ……!もうやだこんなの!やめてっ…』

「はぁ、はぁ……ッ! オレ、もう魔力が尽きそうなんだけど!」

「オレ様も、もう一吹きたりとも炎が出せないんだぞ〜…」

「みんな立つんだ!せめて毒霧が届かないところまで退避を……ゴホゴホッ!」

『ルークさんっ!』



私は咳き込むルークさんに駆け寄るけど、私自身も咳き込んでしまう。

このままじゃ……。



と、そのとき。



「____お前ら、伏せろっ!」



____デュースくんが、そう言い放ったのだった。

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シャーペンの芯(プロフ) - 殿堂入り本当にありがとうございます…!!! (2021年6月14日 6時) (レス) id: 37f133a8ec (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - 海月くらげさん» 素敵なコメントありがとうございます!ラプンツェルいいですよね!!(興奮)そして私の作品も好きだと言ってくれて本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2021年4月21日 15時) (レス) id: 37f133a8ec (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - なず@ヴィル様の旦那ですさん» マジです!(笑)これからも頑張ってください!応援してます! (2021年4月21日 15時) (レス) id: 37f133a8ec (このIDを非表示/違反報告)
海月くらげ(プロフ) - 完結おめです!シャーペンの芯さんの作品もラプンツェルも好きなので、読むのがとても楽しかったです!これからも…作品楽しく読ませていただきますね!! (2021年4月21日 1時) (レス) id: 27709bd435 (このIDを非表示/違反報告)
なず@ヴィル様の旦那です(プロフ) - シャーペンの芯さん» えまじですか!?わああ嬉しいです!? (2021年4月18日 14時) (レス) id: c2e37a127a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャーペンの芯 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/syapennosin/  
作成日時:2021年2月12日 17時

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