【23話】サバナクローのオーバーブロット。 ページ30
男主side
『ーー随分、大変だったみたいですね』
そうポソリと零せば、サマーグリーンの瞳が訝しげに此方を向き、次いで「あ?」と少し機嫌が悪そうな声が帰ってくる。
…結局、僕の怪我がほとんど完治する頃にはレオナ君の傷は治っていた。
どうやら、僕がダウンしている間にーーまた二度目のオーバーブロットが起こったようだ。
それを聞いた時、思わず飛び出しそうになってフロイド君に止められてしまった。
けれど、騒ぎながらも入ってきたサバナクローの人達やその少し後に入ってきた小さな王子を見て……少し、安心出来たのだ。
フロイド君はうるさそうにしてたけど。
リリアからも「頭の怪我は洒落にならんぞ!( ‘ᾥ’ )プンプン!」と怒られてしまった。
どうやら本当に長く休んでいたようだけどーー実の所、僕はもうちょっと早く退院出来る予定だったのだ。
それが何故こんなにも伸びたのかというとーーフロイド君に、限界まで引き留められたからだ。
─────オレぇ、まだ怪我治ってなぁい
─────まだタツノオトシゴ先輩と一緒に居たい〜
─────後輩の面倒見るのが先輩の役目でしょお?
お見舞いに来たアズール君やジェイド君も呆れ顔だった。
まぁ、流石に営業が回らないので困るとズルズルと引きずられて行ったけど…。
かく言う僕も、明日で無事退院だ。
今は、レオナ君が単独でお見舞いに来てくれているところだ。
それで、冒頭の会話に戻る。
レ「…お前も生意気言うようになったなァ。
あんなの、屁でもねーよ」
『ふふ、なら良かったです』
ライオンの尻尾が、居心地悪そうにタシンと僕の足を叩いた。
『後、あの時はありがとうございました。
君が止めてくれなければ、きっと第二第三のディスクが飛んで来ていた筈です』
あの時、視界の端でレオナ君が魔法を使っているのが見えた。
因みにディスクを投げた二人は、きっちり停学処分になったらしいから安全だ。
何か思うところがあったのか、「グルル…」と唸り声を上げながらシッシと手を払われた。
レ「…やめろやめろ、お前にその笑顔で礼言われると…何かこう……気持ちわりぃ」
『えっ?!』
レ(その笑顔は……俺には、眩しすぎる)
サマーグリーンの瞳が、何やら印象的に歪んでいた。
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シアン・ローズ(別アカ) - サンズに勝てる・・・・・・・・ライトセーバー買おうかな・・・・・・・・あと更新頑張って下さい! (2022年10月25日 20時) (レス) @page25 id: 215c26ef03 (このIDを非表示/違反報告)
菊乃(プロフ) - 愛菜さん» (*- -)(*_ _)ペコリ (2022年2月22日 12時) (レス) @page18 id: d0b76ddb34 (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - いえいえ!自分も一瞬気づかなかったです笑 (2022年2月22日 12時) (レス) id: b3d1c81104 (このIDを非表示/違反報告)
菊乃(プロフ) - 愛菜さん» アッすいません書き忘れです!修正してきます(´・ω・`) (2022年2月22日 12時) (レス) id: d0b76ddb34 (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - 男主君の各キャラの呼び方の所の二年生の所にシルバーが居なかったんですけど書き忘れですか? (2022年2月22日 11時) (レス) @page9 id: b3d1c81104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菊乃 | 作成日時:2022年2月20日 21時