【銀魂】絶望に花束を 2

八十七 ※グロいよよよ ページ44

Aside







誠「そいつを返してもらいたい」




…………………




阿保「ほぅ、ならそれなりの条件に似合うものを用意しているんだろうなぁ」




誠「はぁぁぁぁ…………………


そっちの部下をこっちで預かってる

そいつと交換だ」









エ





ナニソレ









阿保「いいだろ」









『結構です』





誠「は？」





私の発した一言に全員が振り返った





『そんなことするんだったら助けなんていらない』




誠「何言ってんだよ」






『だって……………』






だって、そんなの私が足引っ張ってるみたいじゃん



情報源である人質を逃すなんて被害が大きい



だったら、このままここで誰にも迷惑かけずに死ぬ






誠「ふざけたことぬかしてんじゃねぇよ

お前の戦力はこっちにとっても重要だ

人質と比べたらお前の方が優先だ」




ナンダヨソレ







『……………だったら自力で出る』





阿保「冗談がきついぞ」




誠「そんな状態でここから出れるとでも思ってんのか？

カギじゃあるまいしそれぐらいわかるだろ」







舐めてんのはどっちだよ


こんなことで、こんな傷程度で



立てないと思ってんの







『1時間で来い

1時間きっかりで第5ゲートに出る』





自分でも初めて聞くようなドスが効いた声が出た




怒ってる



とんでもないぐらいに怒ってる







誠「…………剣士に二言はねぇ

1時間で来なかったらテメェを切り捨てる」









『上等』




それを最後にモニターが切れた





さぁてと、いろいろいるし1時間ぐらい






確か配管が太いから牢獄の近く


だとしたらたぶん第5が近い


船内構造は頭に入ってるからあとはそれに沿っていくだけ




阿保「そんなやすやす逃げられるとでも思っているのか」







うん





『逃げられるよ』




足に力を入れ立ち上がる



ジャリ



鎖が揺れると同時に壁とは反対の方向に引く



先程までとは違う力



人間には本気で出す力と引き出される力の大きさは明らかに違う








さぁ、この腐った檻から出て行こう



私が収まる檻なんてこの世にはない









ブチっ





あっという間に硬く光る鎖は鈍い音を立てて引き千切れ、周りの目に焼き付けた




そしてその一瞬で一人の兵を床に叩きつけると


傷だらけの足で喉を踏み、




『相手が悪かったね』





グシャッ









踏み潰した




『あーあ、首チョンパ』

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