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目黒がAをどうにか立たせ、練習を再開しようと振り向くと、そこには顔を引き攣らせて立ち竦む、もう1人の後輩の姿が。
「ごめんね、練習の続きしよっか」
「…はいっ」
いつもの調子で話しかけるも、余計にぎこちなくなったラウールを見て、目黒は眉を下げた。
怖がらせてしまったのは不本意だし、何より巻き込んで申し訳ない。
目黒は苦笑すると、自分より幾分か高い、ラウールの頭をぽんぽんと撫でた。
(ごめんな)
(大丈夫、Aがわるいだけだから)
練習を再開した2人の音を聴きながら、
Aは、最初、苛立ちで素直になれなかった。
なんで怒られなきゃいけないの？
なんで立たされる必要があんの？
最悪、恥ずかしいし。
なんて、グルグルと考えては苛立ちを募らせていた。
しかしそのうち、徐々に寂しさに変わっていった。
2人が練習していて、楽しそうだったから。
自分もそこに入りたい、けれども、入らせてもらえない。
果たして許してもらえるのだろうか。
八つ当たりなんて、子供じみたことしてしまったし、
ラウールにひどいことを言ったし、
目黒くんには失礼な態度をとってしまった。
もう2度と一緒に踊ってくれないかもしれない。
考えれば考えるほど、どんどんと苦しくなって、気付けば、
「めぐろくんっ、ごめっ、ごめっ、なさいっ、」
ぼろぼろ、大粒の涙を溢しながら謝っていた。
「ごめっ、なさいぃっ、」
やっと素直になったAに目黒とラウールは目を合わせて苦笑する。
目黒はAに近寄ると、その両肩を優しく掴んで自分に向かせた。
「A、俺の目見て、」
恐る恐る、Aが顔を上げると、目黒は真っ直ぐ自分を見ていた。
「何が“ごめんなさい”なの？」
「…態度悪くてっ、八つ当たりっ、したぁっ、」
「そうだね。イライラしてるからって八つ当たりすんのは良くないよね。」
「…ごめっ、なさいっ、」
Aは反省しているだろうが、
目黒はこれで許す気はない。
「じゃあ、ちょっとおいで」
“おいで”は、“まだお仕置きは終わってない”という意味。
Aが顔を上げると、椅子に座った目黒と目が合った。
もうお尻はジンジンと痛い。
目黒が何もしない、ということは自分で来い、ということ。
腕を引っ張って、無理矢理膝に引き倒してくれたら、どんなに楽だろうか。
Aは心が折れそうになりながら、一歩、一歩と足を出して、目黒の膝の上にゆっくり乗った。
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瞳(プロフ) - 更新ありがとうございます⭐︎心配してました^_^皆そうさんの小説好きなんですね⭐︎ (3月6日 13時) (
レス) id: f18ac5488a (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - 瞳さん» ありがとうございます〜 これからもよろしくお願いします╰(*´︶`*)╯ (3月5日 22時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - Rさん» こちらこそありがとうございます❤︎ (3月5日 22時) (レス) @page7 id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
瞳(プロフ) - 移行おめでとうございます⭐︎ (2月19日 3時) (レス) id: f18ac5488a (このIDを非表示/違反報告)
R - 更新ありがとうございます！とっても嬉しいです！！ (2月19日 0時) (レス) @page1 id: 145417aa36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そう | 作成日時：2024年2月18日 22時
