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「合意の上か?」

この人は何を言ってるのだろう。
マサイの部屋で出迎えたわたしを
強制連行した上でこの台詞だ。
まあ、目線が首元にあることから
言わんとしていることはわかる。

わたしの部屋で向き合うモトキに
あきれた表情で「当たり前でしょ」と告げる

「…付き合ってどれくらいなんだ?」

「昨日から正式に付き合ってる」

…多分。付き合う事の正式な定義は
わたしもよくわからない。

「早すぎる!!」とモトキはテーブルを叩く
いつもとキャラが変わるほどに混乱している様だ。
シルクも微妙な表情をしていたが、
わたしとマサイを子供だと思っていそうだ。

「もっとこう、指先が触れちゃった!みたいなドキドキの期間があるだろう?」

「少女漫画じゃないんだから…。
そんな期間、中学の時に済ませてるし」

何年越しの想いだと思っているのか。
成人済みの男女が致した事にそこまで反応されると
恥ずかしくなってくる。

「好きだからってなんでも受け入れちゃダメだ」

モトキがわたしを心配してくれているのは
充分にわかっているつもりだ。だけど…

「さすがに怒るよ?」

ちょっと苛立ちが抑えられない。

「わたしがしたかったからしたの!
マサイがわたしの嫌がることすると思ったの?
そんなこと絶対ないよ?!」

モトキが少し俯き、「ごめん」と呟く。

「あのね、もしマサイが昨日その気がなくても
わたしから押し倒すくらいはしたよ?」

昨日までちゃんと我慢できたわたしは偉いと思う。
モトキは驚いた顔で固まっている。

「…混乱してたみたいだから今回は忘れるけど、
マサイを誤解しないで」

「…ごめんな。マサイにも後でちゃんと謝る」

モトキが申し訳なさそうな顔で俯く。

「うん。先にマサイの家戻ってて。
わたしもちょっと頭冷やしてから戻る」

「わかった」

モトキが立ち上がり、玄関に向かうのを見送ると
玄関先でモトキが振り返る

「…避妊は?」
したよ!

マサイside→←シルクside



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設定タグ:マサイ , フィッシャーズ , Fischer's   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:にゃんこすき | 作成日時:2019年5月16日 17時

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