・・・大っ嫌い！ ページ38
「もしもし、カイ、どうしたの？」
やっぱり、そんな気がした
どっかで見られているのかってくらい、いつも誰かに邪魔される
高確率で、カイヒョンが多いけど
「今夜だよね。うん、大丈夫。」
JK「え、今夜？」
思わず出た俺の大きな声に振り向いたヌナ
もしかして、カイヒョンとデート？
「カイ、ごめん。また後で連絡する。」
慌てて携帯を切って、俺を見るヌナ
「グク、あのね、」
実は、つき合っていますとか？
無理無理無理、絶対無理
その続きを聞く勇気、はっきり言って今の俺にはない
JK「忘れていいよ。」
「忘れる？何を？」
JK「だから、俺が言ったこと。」
しばしの沈黙の後、小さな声で「・・・わかった。」と聞こえた
JK「ヌナ、ホッとした？困ったことにならなくて。」
「どういうこと？」
JK「どういうことって、カイヒョンとつき合っているんでしょ？」
「カイと？ち、違うし。つ、つき合ってないから。」
慌てて否定するとか、肯定に等しいから
JK「まぁ、どうでもいいけどね。」
本当は、全然良くないけど
「え？」
JK「ヌナのこと、からかっただけだから。」
そんなわけないでしょ
「からかった？」
JK「そ、からかっただけ。」
「どうして？」
JK「スンリと最近うまくいってなくてさ。ヌナには、カンフル剤になってもらった。」
何かに気づいたのか、強張った顔になる
「要するに、当て馬ってこと？」
JK「察しがいいね。」
「・・・最低。」
そうだよ、俺は最低だ
自分を守る為に、今からもっとヌナを傷つけるから
JK「どっちが？ヌナだって、カイヒョンがいるくせに俺と・・・だから、お互い様だよね。」
俺の言葉に目を見開いているヌナに、ニコッと笑いかけた
「グクなんて、」
その言葉の続きは、安易に想像がつく
JK「俺が、何？」
「・・・大っ嫌い！」
そう叫んで、部屋を飛び出していくヌナ
JK「大っ嫌いか、実際に言われるとキツいなぁ〜。」
ヌナを傷つけた代償は、大きいよ
ふらっと眩暈がして、壁に凭れ掛かった
「なぁ、今のどういうこと？」
JK「・・・ヒョン。」
俺の前に来て、顔を覗き込んできたジミニヒョン
JM「なんつう顔、してんだよ。」
JK「初恋は実らないって、本当だね。」
JM「え、ちょ、ちょっと、グギ。」
慌てふためくジミニヒョンには悪いけれど、溢れてきた涙を止めることが出来なかった
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作者名：薫
| 作成日時：2018年1月12日 22時
