誰も見てないよ ページ24
JK「ヌナの好きなピザは、どれ？」
「皆の好きなピザでいいよ、いつもどれを食べているか知りたいし。」
TH「本当に、ヌナって。いつもは、コレとコレ。新作も捨てがたいよね。」
JK「サイドメニューで、ポテトとチキン。」
JM「アイスも頼んじゃわない？」
騒いでいるメンバーを見ていたら、胸がしめつけられた
JH「ヌナ、先にお風呂入って来たら？」
「え、でも。」
RM「まだ時間かかりそうですし、ゆっくり入って来て下さい。」
ホビに背を押されて、強引にリビングから追い出される
グクの部屋に向かって、部屋着などを準備して風呂へと向かった
鏡の中に写る自分の顔、少し赤く腫れている頬と口の端に貼られて絆創膏
鏡の私に向かってシャワーをかけた後、頭から勢いよく熱いシャワーを浴びた
「ふぅ〜。」
お風呂から上がって携帯を確認すると、カトクや着信の通知が大量に
先に着信を確認すると、ついさっきカイから着信があったようなので折り返した
宿舎近くにいるからって言われて、慌ててバスルームを出て玄関へ
声をかけてきたジミンに、ちょっと出てくると伝えて部屋を飛び出す
KI「A、そんなに急いでどこへ行くの？」
エレベーターを降りて建物から勢いよく出た先で、呼び止められた
「カ、カイ？」
KI「髪、濡れてる。」
「ちょうど、お風呂から上がったところで。」
視線を避けるように俯くと、顎に手を添えられて顔を上げさせられた
KI「顔、どうした？」
カイに、嘘もごまかしも利かない
「ちょっと、喧嘩して。彼女に、叩かれた。」
KI「マジか。」
そーっと、叩かれた頬を触ってきた
KI「熱いな。腫れないといいけど。」
「カイの手、冷たくて気持ちいい。」
笑いかけたら、ふわっと体を抱きしめられる
KI「誰も見てないよ。」
背中に回された手で優しく擦られると、涙が溢れてきた
何度目かな、こんな風にカイの前で泣くのは
バイクの停車する音が聞こえて、ハッと我に返る
カイから離れてバイクの方を見ると、ピザの配達だった
「来た。」
KI「え、何が？」
「ピザ。」
KI「今から食べるの？」
「カイも一緒にどう？」
KI「いいのかな。」
「いいの、いいの。」
配達の人と同じエレベーターに乗り込んだ
ちょっと特別な感じがするから→←ピザ、チキン、ラーメン、ビール・・・
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作者名：薫
| 作成日時：2017年12月4日 13時
