あんたに意地悪な俺なんかのために ページ25
「テヒョンさん、ちょっといいですか。」
俺の腕を掴んで部屋から連れ出す、ダサい人
下の階にある自販機横のベンチまで来て、俺を座らせた
「無理に連れて来て、すみませんでした。」
俺に上着をかけ、汗を拭くタオルを手渡してきた
薬と水を置いて、「ここで、待っていて下さい。」と言って去って行く
TH「かっこわる。二度も助けられたよ、ダサい人に。」
今度は素直に薬を飲んで、言われた通りに待つ
マネヒョンを連れて戻ってきたダサい人と、一緒に宿舎へと帰って来た
マネ「Aさん、頼んだよ。」
「はい。」
マネヒョンとダサい人が話しをしている間に、ベッドへ直行
寒気がしてきたし、胃がムカムカしてきた
ドアが開く音がしたので、反射的に目を瞑る
おでこにかかった髪が上げられ、ひんやりした感触が襲ってくる
「ごめんなさい。」
どうして謝るの?今朝、薬を飲まなかった俺のせいだし
「私のせいだ、気づいていたのに。」
薄っすら目を開けると、泣きそうな顔をしているダサい人
そんな顔しないでよ、あんたに意地悪な俺なんかのために
TH「あなたのせいじゃない。水、下さい。」
ゆっくり起き上がって、水のボトルを受け取った
TH「ふぅ〜。」
「辛くないですか?」
俺の背を撫でてくる手が、思った以上に優しくて理由もなく泣きそうになる
「辛いですよね。やっぱり今日、休ませるべきでした。ごめんなさい。」
TH「だから、あんたのせいじゃ、うっ、」
ヤバい、吐く。口を手で押さえた
咄嗟に自分のシャツを脱いで、俺の前に広げたダサい人
何?と目で訴えると、口から俺の手を外す
「我慢しないで、吐いて下さい。」
TH「ごめっ、うぅっ、うえっ。」
吐き終えたことを確認して、手早く後片付けをしていく
入れ物と水を渡された俺は、うがいするように促され
吐しゃ物で少し汚れた服に気づき、着替えを渡して部屋を出て行った
すっきりした俺は、再びベッドに寝転がった
「ちょっと、窓開けますね。」
こもった空気の入れ替えをしてくれている
TH「・・・よく気がつくなぁ。」
瞼が重くなってきて、知らない間に眠っていた
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作者名:薫 | 作成日時:2017年12月4日 13時