Dear my besties 15 〜from Finally〜

☆ ページ43

「なんで？」


つい強い口調になるのをあたしは止められなかった。


「オレたちは六人で家族だろ？ 一緒にみよう。みんなで、一緒に」


直人さんがかすれた声ながらもきっぱりと言う。


「だってあたし泣くもん」

「泣けばいいじゃん。……一緒に」

「そうだよ、ユーカ。みんなでみたい、オレも。っていうかひとりでみたくない。ユーカにもひとりでみてほしくない。つらすぎる」


オニイサンとせんせーが両側からあたしの肩を抱いた。


「Aが言ってたじゃん。男性チームは結花を守ってあげてねって」

「お母さんの胸で泣いてもいいのよ」

「直己、ちょっといまは笑えない」


直人さんがせんせーの分厚い胸をとんとんとたたいた。そして続けた。


「とにかく。これは、このできたばかりのここ、ここでみんなでみよう。それがAの希望なんだから」


泣き叫んでいたゆうべとはうってかわって、しっかりとした表情に戻っている。

いつもの頼りになる直人さんが戻ってきた。



それがあたしは自分でも驚くほど嬉しかった。

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