Dear my besties 13 〜from Finally〜

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「でもね。怒ったときの言葉とか、大事な言葉は一呼吸おいたほうがいいんだよ、結花。時間がたつと見え方も言い方も変わってくる。だから、怒ったときとかなにか大切なことを伝えるときは、一呼吸おこう、ね？」


あたしはあわてて顔を引き締める。いまAさんはすごく大事なことを言ってる。


「これはね、この仕事始めてから気づいたの。ん……ちょっと違うな、結花に教えてもらったんだ。そう、そうそう。最初の頃、わたしたちってぶつかりまくったでしょ？ あのときって、すごくキツかったけどいま思えばすごくいい勉強をさせてもらってたの。かっとなったときこそ言葉に出すことはやめようって。こういうときに人間をみられるんだなって。冷静じゃないときの言葉で自分を判断されたらいやじゃない？ そもそも……」「あの！」


思わず遮るような声が出た。


「なに？」Aさんは厳しい表情のままあたしの目をのぞき込む。


「メモ……とってもいいですか」


Aさんの表情が崩れぶふーっと笑っている。「兄妹ってやっぱ似るのねー」一気に優しい目になる。「いいよ、どうぞ」



あたしはあわてるあまりつまずきながらバックヤードへノートとペンを取りに行った。兄妹？ 似るってなんだろう？ そう思いながらペンを構える。


Aさんが優しくうなずき、再び顔を引き締める。

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