…第六十一幕 ▼翌日 ページ20
牛鬼は勢いよく刃を自分の腹に刺した
…が…
その刀は牛鬼の腹に届かなかった
刀は私によって刃が切られたのだ。
牛鬼「なぜ止めた…A」
リクオ『A…?』
牛鬼「なぜだ…私には
謀反を企てた責任を負う義務がある
なぜ死なせてくれぬ?
牛頭や馬頭に合す顔がないではないか!」
A『牛鬼…お前の気持ちは痛いほどわかったよ
戦わなくたってわかる
リクオも同じ気持ちさ。
リクオと私が腑抜けとわかったら
二人を殺して自分も死ぬ
リクオを認めたら認めたで
それでも死を選ぶとは…
牛鬼らしい心意気だ』
リクオ『ふっ…
だがよ牛鬼、死ぬことはねぇよ
こんなことで』
ささ美「こんなことって…!」
黒羽丸「これは大問題ですぞ!!」
リクオ『いいか。牛鬼
死ぬんじゃねぇ
俺はこんなことで俺の一家のものが
死ぬのはゆるさねぇ
人間のことは人間の俺に聞きな
Aだってそうだろ』
A『…気に食わないときはそのとき
好きにやればいいさ
きりたきゃきりゃぁいい。』
リクオは振り向き牛鬼に背を向けて
屋敷から出ていく。
私はそれを追って
振り向いていく。
その後牛鬼は三羽烏に
奴良組へつれていってもらい
布団へと寝かせた
牛鬼「…?」
「あ、起きた?」
リクオ「顔色よくなったみたいだね」
牛鬼「本当に…朝になると変わってしまうのか」
リクオ「今は人間だよ…
Aもね」
A「あ、牛鬼起きたみたいだね
氷嚢新しいの持ってきたよ」
牛鬼は私に一礼をすると
話の続きを話し始めた
私は空気を読み
しっと居間を後にした
牛鬼「夜のことは覚えているのか?」
リクオ「覚えてる…
蛇太夫のことも旧鼠のことも…
捩眼山のことも。
全部僕がやったんだよね
妖怪の時はなんだか血が熱くなっちゃって
われを忘れてしまうってことも」
牛鬼「リクオ…お前は」
リクオ「わかってる
僕は妖怪なんだよね…
そろそろ覚悟を決める時かもしれない」
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望月 - 第八十幕の会話に七人同行の字が変わって無いです (2022年2月21日 12時) (レス) @page39 id: 0b6bcd08ed (このIDを非表示/違反報告)
さんかく - 七人同行の字が違いますよ (2020年4月2日 16時) (レス) id: 3d9fc17692 (このIDを非表示/違反報告)
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