ひとりじゃない

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トイレの鏡の前






「ひでぇな この顔」



叩かれたところを冷やしながら
鏡に映る顔は やはりブスだ




蹴られたお腹は赤黒くなってて
痛みも半端ない






どうして 俺の邪魔をするんだ




アイツらもあんたも 俺を家族と思って
ないじゃないか




なのに 俺が少しでも幸せを感じてると
とことん突き落とし 惨めにさせる






数少ない友達だって 姉のせいで失った




今までの彼氏だって




俺の最愛の人までも もう十分じゃないか







都合のいい時だけ仲良し家族を演じ
させられ終わるといつもに戻る




だから この地にきたのに





「神様は いじわるですね」









〜楽屋〜



Ww「あれっ ヒョン

頬 赤くなってる」




「あ ちょっとぶつけてな」





Sn「なに ヒョン 可愛い子でも
見てて ぶつけたとか」





「バカ言ってないで 早く着替えろ



次は レッスンがあるぞ」









SL「アキラ 本当大丈夫か？」







レッスンをしている彼らを見ながら隣で
話しかけてくるヒョン




「大丈夫ですよ 本当にぶつけただけだから

ボーｯとしすぎてました」






帰り際 耳元で囁かれた言葉





UN『もし このこと バラしたら
あの子達がどうなっても知らないよ』





俺は返事もせず通り過ぎた






助けてとか言える立場ではない



俺のせいで迷惑かけることはできない




耐えればいい話だ








Dn「ヒョーン」




「・・・ｲｯ」




いきなり 突進してくるなよ




Dn「えっ ヒョン どこか痛いの」




「チャにや 大丈夫だ


俺 ちょっとトイレいってくる」






Sg「・・・」







自販機前のベンチに座る



痛みが徐々に酷くなってるのはわかる
でも終わるまで我慢しないと



Sg「ヒョン ごめんね」




「あっ スングァナ」




Sg「誰にやられたの！今すぐ 病院に行こ」




「これくらい平気だ

スングァナ このこと黙ってて」





Sg「ヌナｯ 女の子なんだよ

大事になる前に お願いだから
自分を大事にして」





優しい子だな 俺の心配してくれるなんて





「ちゃんと 病院行くから心配するな

ほら 泣かないで みんなが変だと思うよ」




Sg「絶対だよ アキラヌナ」






その日に病院に行くことはなかった

いや 行けなかったんだ

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