お見送りの交替 ページ28
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それからというもの、兄たちは私の決心を受け入れてくれて、進路決定や受験に慌ただしく追われた。志望していた長野の高校からも無事に合格通知を受け取り、１か月後に迫る引っ越しの準備を進めていた。
「本当に行くのか…？」
『…ヒロくん』
声の主はいつの間にか背後のドアにもたれかかっていたらしい。
振り返って視線を合わせれば、ヒロくんが眉を下げて悲しそうな顔をしているではないか。
まあ、無理もない。ヒロくんはあの日、私の引っ越しを最後まで反対していたのだから。
私の覚悟を認めてくれた陣平ちゃんを始めとする皆に説得されて、渋々頷いてくれた。
『…そんなに私って信用ないかな？一応ヒロくんがいなかった間、一人で暮らしてたんだけどな』
「っ、それはそうだけど…」
『ふふ、ごめんね嘘だよ。心配してくれてるんだよね。でも大丈夫だよ、寮だから安全は確保されてるし、長野には高にいもいるしさ。ヒロくん達とはちょっと遠くなるだけ』
私のからかいを否定もせずに、不貞腐れた子どもの様な顔で足元を見ている。
こんな寂しそうなヒロくんを見るのは生まれて初めてかもしれない。
か、かわいい…こんな状況でこんな邪念良くないとは思うよ。でも本能には逆らえないってやつよ。
「…Aもこんな気持ちだったの？」
『うん？ヒロくんを送り出すとき？』
「そう」
『うあ〜、懐かしいなあ。すっごく寂しかったよ、もう時効だから言うけど強がってヒロくんの居ないときに泣いたりしてね』
そっか、と小さく頷くとその長い足を折り曲げて私の頭を撫でる。
エ、、、なんだなんだ。最近のヒロくんは乙女ゲームさながらの甘々イベント起こしてくるじゃん。
妹だけどキュンキュンしちゃうからな？？
『ヒロくん、でもね。いっぱい連絡してくれたから少しも寂しくなかったんだよ。私もヒロくん達に心配かけないようにいっぱい連絡するから、信じてよ』
「うん…うん。そうだよな、Aは応援してくれたんだから、今度は俺が送り出す番だよな」
最後まで困らせてごめん、ちゃんと応援する。
そう笑ったヒロくんは、私の両手を握った。
やだな、ちょっと泣きそうになるじゃん。ヒロくんはいつもこうやって手を握ってくれたな。
この温かさは絶対に忘れたくない。
『家族なんだから迷惑も何もないよ。ありがとう』
「…うん、困ったときはいつでも連絡して」
そういうとヒロくんは出かけてしまった。
…あの背中もそろそろ見納めなのか。
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天桜＊(プロフ) - ネイジェさん» はじめまして！コメントありがとうございます！本当に楽しみですよね…！！動いてる皆に会えるのが待ち遠しいです…！お気遣いありがとうございます、お互い体には気をつけましょうね；；更新頑張りますのでどうぞお付き合いよろしくお願いします☻ (2021年12月18日 22時) (
レス) @page28 id: 2fdd3479dd (このIDを非表示/違反報告)
ネイジェ - いやもう面白すぎ！！来年の映画、楽しみですよね・・・！オタク仲間？か、どうかは分からないけど、応援してます！更新頑張って下さーい！！体にも気を付けてくださいね！ (2021年12月18日 19時) (レス) @page28 id: 09b28cb614 (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - ソラさん» 初めまして！コメントありがとうございます！！そう言っていただけて嬉しいです〜！！一緒にいるだけで元気を貰えるような、そんな妹ちゃんを目指して書いてます…！！ゆっくりではありますが更新していきますのでよろしくお願いします！！ (2019年8月22日 17時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 初めまして。小説読みました。ごーうぃんぐまいうぇいな妹ちゃん可愛すぎ(*¨*)こんな妹ちゃんだからこそ、警察学校組は頑張って行けるんだろうなと思いました。続き楽しみにしています。(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2019年8月22日 14時) (レス) id: 488a1f3fec (このIDを非表示/違反報告)
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