狂気狂愛〜逃げられないストーカー〜

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那須くんはニコッと笑顔を見せる。









『…う…うん。あ………じゃあ、そろそろ戻るね。』



浮所「呼び出しちゃってすいませんでした。」



『ううん！本当に、ありがとうね。じゃあ。』









私と浮所くんが何を話していたのか

すごく知りたそうにしている那須くんに小さく手を振って

私は教室に戻った。









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席に着くと、廉が真っ先に私の方へやって来た。









『あ、さっきは教えてくれてありがとう。』



廉「まあ、それはええんやけど。
Aって、浮所と仲良かったっけ？」









紫耀と同じくテニス部の廉は

浮所くんのことをよく知ってるのだろう。









だから、こんなこと聞いてくるんだ。









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『いや？今日の朝、ほぼ初めて会ったし………。
本当に名前とテニス部っていうことしか知らないくらいの関係だよ。』









そう言うと、廉は「ふ〜ん」と

曖昧な返事をしてくる。









『あと、努力家で期待の新人ってことくらいかな。』









付け足しで軽く言ったのに、

廉は「はぁ!?」となぜかキレ気味で言ってきた。









廉は一体何が言いたいの？


挙動不審っていうか………


情緒不安定っていうか…………









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廉「それ、浮所のこと？」


『そうだけど………』



廉「誰から聞いたん………？」



『紫耀だよ。』









紫耀の名前を出すといつも嬉しそうにする廉が

今日は眉間にシワをよせた。









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廉「………あ、授業始まるわ。…………じゃ」



『え、ちょっと！』









早歩きで席に戻ってしまった廉に

益々気を引かれる。









浮所くんに………何かあるの？


テニス部で何か起こってるの？


紫耀が………どうかしたの？









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