-S- loving you. (ページ7)

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パチッという小さな音とともに、

首から首輪が落ちた。

切れた…

未だに震えている身体を動かして、玄関に向かう。

もう少し、もうすぐ自由になれる

……はずだったのに

ーーーーーーｶﾞﾀﾝ

玄関が開く音がして
心臓がわし掴みされる感覚に陥る

帰ってきてしまった、
あのショウという人が。

台所へ姿を見せたショウが自由になっている私を見つけて、その冷たい眼で見すえた。

「…なんだぁ…？ショウ…帰ってきたのか…？」

居間ではエヌが起きたようだった。

その瞬間、ショウに腕を捕まれ、
テーブルの上に私を押し倒した。

「…おいショウ…なんでこいつの首輪切れてんだよ？」

…終わった
間違いなく私は殺される

ぎゅっと目を瞑った

「…首輪あったらやることもやれへんやろ…俺が外した」

その言葉に、耳を疑う

…どうして？

「はっ、無理矢理しない主義じゃなかったのかよ？
ハイハイごゆっくり～俺はまた寝る」

ハハハと笑いながら今度は居間の隣の部屋へと消えた

「お前…なんのつもり？
逃げようとしたのか、見つかったら殺されるぞ、わかってんの？」

組み敷かれたまま、そう言われる

何も言葉が出ない

「…まぁいい
でも…次はないからな」

『……は…い…』

腕を引かれて起こされる

「もう寝ろ」

その色のない眼で私を睨むと

ショウも居間の隣の部屋に入っていった

．

1章夏の終わり完