賢人side ページ9
久しぶりにヤマトさんと再会。
相変わらず...格好良い！
でも、何となく雰囲気が変わった。
出会った頃はもっとギラギラしてた。
勢いが有ったというか、
元気が有って、若かった様な。
今のヤマトさん。
少し落ち着いた...ってか、
いい意味で大人な余裕が。
悪く言えば少し老けたのかな？
でも格好良いのは、何だろ？
ヤマトさんに色々聞かれて、
建設会社まで車で送ってくれる事に。
お蔭で打ち合わせは車の中でした。
ヤマトさんは俺らのやり取りを
静かに聞いて、時折アドバイスくれた。
そして、ヤマトさんは時間を確認すると、
《少し寄りたい所がある》と、言って、
近くの店に寄った。
そして俺にスーツを試着させると、
その場で買ってくれた。
南が《馬子にも衣装》と笑う。
ﾔﾏﾄ「良いもの着ると、
気合い入るだろ？(笑)
何か背筋がピンとすると言うか。
胸を張らなきゃ、そう思わねぇ？(笑)」
南「何か、姫と似た事言ってる(笑)」
ﾔﾏﾄ「そうか？(笑)。
南、そのコートとストール、
Aのか？」
南「そうですよ(笑)」
賢人「貰ったんですって！(笑)」
ﾔﾏﾄ「そっか(笑)」
南「もしかして、このコート、
ヤマトさんからのプレゼント？」
ﾔﾏﾄ「プレゼントってより、
お詫びの品...だな。
かなり格好つけたけど(笑)
そろそろ時間だな、出ようか。」
そう言って、車を運転するヤマトさんは、
何か言いたそうにしていたけど、
何も言ってこなかった。
目的地に着くと、
ﾔﾏﾄ「まだ早いから、
少し時間おいてから行けよ。」
そう言って、南の方の扉を開けた。
南「有り難うございました。
お礼に教えてあげますね。
今度、姫に会う事があって、
姫の手を掴む事が出来たなら...。
今度こそ、手を離さないで下さい。」
ﾔﾏﾄ「Σえっ？」
賢人「送って頂いて有り難うございました。
姉御の結婚は偽装です。
きちんと調べました？(笑)」
ﾔﾏﾄ「Σは？」
賢人「今度はスーツのお礼を。
ヤマトさん。
瀧澤茉奈の事は心配しないで下さい。
此方で面倒見てますから。
それじゃ、失礼します！」
俺らは振り返らなかった。
静かに南の手を握った。
南「分かってる、大丈夫！」
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作者名：アヤコ | 作成日時：2017年11月20日 17時
