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空港に迎えに来たのは詩織だった。

詩織は空港のレストランでヤマトを見つけた。

あまりに様変わりしてるヤマトをみて驚き、
また緩んだ笑顔で子供をあやしている姿に、
しばらく呆然としていた。


※Aは見つかってないのに...
なんて優しい笑顔してるの...

ヤマトって子ども好きだったの?


そんな詩織の姿を見つけたヤマトは、何も言わずに、あやしていた子供に手を振り、席をたった。


ヤマト「いくぞ。」

詩織「うん...」


2人で駐車場に向かい、詩織の車へ向かう。


車の行き先は《heaven》

車内では一切話さなかった。

詩織は口を開けば、今のヤマトに対しての苛立ちや、怒りがこみ上げてくるのが分かるから。

ヤマトは、感の良い詩織に《ボロ》が出ないようにだった。


重い空気のまま《heaven》に着く。


そんな重い空気を拭えないまま、マサトの待つ事務所に入ると、マサトはその空気感を読んだ。


マサト「...お帰り、兄貴」

ヤマト「ただいま。あ、俺、結婚する事にした」

マサト「Σえ?」

詩織「Σはぁ!?#」


ヤマトの突然の報告に
驚きを隠せないマサトと、
怒りを隠せない詩織。


マサト「Σ誰と?!」
詩織「#Aは!?」

ヤマト「台湾で会った女と。

詩織、もういい加減、Aに縛られるな。」


詩織「#馬淵さんが許すと

ヤマト「俺は馬淵さんと縁を切った。

馬淵さんから貰った地位と名誉と金は
全部捨てた。

もう関係ねぇだろ。

詩織。

お前は日比野さんに甘えて、
マサトに爆弾処理して貰って、
詩織らしく生きて行けば良い。

マサト。

お前は詩織に可愛がられて、
日比野さんと馬淵さんに支えられて、
表を堂々と歩いて行けば良い。


金も名誉も地位も無い俺は...
やっと愛し合えそうな女と
海外でひっそり暮らすよ(笑)

それが俺らしいかな?ってな。


ところでマサト...

お前、その怪我どうした?」


Aのマンションで襲われた時に
受けた傷にヤマトが気が付いた。


マサト「あ〜ぁ。ちょっと...」


ヤマト「#ちょっと、だぁ?」


詩織「Σヤマトには関係無いでしょ!」


《ガチャン》

扉が開いた音がした。

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作者名:アヤコ | 作成日時:2017年11月20日 17時

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