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最後の夜 ページ29

ヤマトが部屋に帰って来る前に
ベッドで横になる。

でもこのまま、今の気持ちを優先させてしまえば、ヤマトを地獄に落とすことになる。

AAとして
初めて愛した男、2度も愛した男を
地獄に落とせるほど、強くなれない。


月明かりが差し込む部屋。

月明かりしかない部屋。


AAとして、最後に過ごす部屋としては、お似合いの様な気がした。


静かに目を閉じた。

暫くするとヤマトが部屋に戻ってきた。

タバコの匂いと一緒に...。


ヤマト「A、寝た?」


そう声を掛けられても黙ってた。

ヤマトがベッドに入ってきて
胸がドキドキする。


※バレませんように...


ヤマトに背を向ける様に横になってた。

ヤマトは布団に入ると、
私の首の下に腕を入れてきた。

ヤマトのしっかりした腕が肩を抱いてきた。

そして“青い薔薇”の入った肩にキスする。


ヤマト「マジ...ゴメン。

痛かったよな...綺麗だけど。

A、お前...

一体...どんな覚悟したんだよ?」


一人言の様に...

でも優しい声で...

お腹に響く低い声で...

囁くヤマト。


※ゴメン...何も話せない...


目を閉じたまま、黙って聞いてた。


本当なら、

貴方の逞しい腕を掴んで、
貴方の方に振り返り、
貴方の瞳を見つめて、
貴方の唇に触れたい。


ヤマトは私に近寄り、
優しく、強く、抱き締めて、
頭の上に顎を置いてきた。


※本当...バカみたいに大きい男性(ヒト)


背中越しのヤマトに全てを委ねるように
少し強張ってた力を抜いた。

微かにするミントとタバコの匂いを
静かに、でも思い切り吸い込む。

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作者名:アヤコ | 作成日時:2017年11月20日 17時

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