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ヤマト「大丈夫。助けるから。」


俺の頬に伸ばした手を、
二度と離さない様に、確り握った。

その手を握り返すA。


A「私はどうすれば良い?」


Aの頬に伝う涙が光る。

不思議に思って窓の外をみると、
月が光っていた。


A「月...」

ヤマト「あぁ。A、泣かないで。」


Aは静かに首を振る。


ヤマト「そんなに...嫌か?」

A「嫌なんじゃない...ダメなの」

ヤマト「何?...何を隠してる?」

A「起こしてくれる?」


繋がれた手をそのまま支えにして、
ベッドの上で身体を起こしたA。

そして俺に背を向けた。

そして着ていた上着が《スルリ》と
蒼白い肌から落ちて...


ヤマト「Σ何して...!」


キャミソール姿の背中に見とれる。

けど一瞬、目を疑った。

肩の辺りに《青い薔薇》が...


ヤマト「A...これ」

A「私の...入籍した一族の証。」

ヤマト「...」


そうだった...。

あ...。


A「ゴメン...。

ヤマト...本当にごめん。」


涙を堪えて、吐き出した声だと分かる。

落ちた上着を羽織るA。


ヤマト「もっと見せろ...その薔薇」

A「...え?」


また上着を肩のしたまで落とす。

そして、その青い薔薇の上にキスした。


A「Σヤマトッ!」

ヤマト「入籍ね...。物は言いようだな。」


A「Σ何?!」

ヤマト「勘違いから始まった入籍=結婚話。

確かに、入籍したんだよな。
黄さんの妹として...。」


A「Σウンッ...何でそれを」

ヤマト「さぁ?(笑)」


そしてまた青い薔薇の刺青にキスした。


A「アンッ...」


軽く体を震わせるA。


ヤマト「すげー綺麗。」


薔薇の輪郭を指先で優しくなぞる。


A「ウンッ...イヤッ...アン...」


ヤマト「愛してるよ。

...どうしたい?」


背中に唇を這わす。


A「ヤマト...ダメ...」


ヤマト「A、愛してる。チュッ...

もし、Aが地獄の底まで、
俺の手の届かない所まで墜ちるなら、
俺も道連れにしろ。」


A「ヤマト...」


ヤマト「Aと一緒に、地獄に墜ちれるなら本望。

何も怖くねぇ(笑)」

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作者名:アヤコ | 作成日時:2017年11月20日 17時

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