先生とぼく (ページ14)

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「薮、ちょっといいか？」

仕事終わり、マネージャーに呼ばれた。
俺だけ呼ばれることは何ら珍しいことではなくて。
最年長だから何か伝達事項があると俺が呼ばれる。

手招きをされて入った部屋は空き部屋だった。
部屋のドアを閉めるとマネージャーは真剣な表情で。
え、なに？
もしかして脱退しろとかでも言われる？

ははっ、笑えねー。

「薮、お前さ。１ヶ月以上学校無断欠席してるそうじゃないか。担任から連絡があったぞ。」

マネージャーから切り出されたのは予想外の話だった。
なんだ、学校のことかよ。

「なかなか忙しくて行けないし、もう辞めようかと思ってます。」

「おいおい…そんなことしたら変に記事書かれたりするかもしれないんだぞ？担任も協力してくれるって言うからさ、1回担任と話し合ってこい。な？」

分かってる。
マネージャーの言うことは正しい。
この業界は少しでもマイナスなことがあれば変な噂がたって記事になったりもするから。

…担任と話し合いか。
めんどくさいな。
あの陽の塊みたいな人と何を話せって？
俺とは正反対の、悩みなんてなさそうなあんな教師に何が出来るわけ？

「…てか、なんで担任の連絡先知ってるんですか」

「ん？いやまあ…色々あるのよ。」

今までマネージャーと担任が関わることなんて無かった。
なんで急に…？

マネージャーをジトっと見つめると、
担任に教えて貰えと言われてはぐらかされてしまった。