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あちこち痛む体を引きずりながら走っていると、轟と鉢合わせた
「轟！勝己は…」
「…ああ、詠守か。爆豪ならあの部屋に…」
「ありがと！」
轟が指さした部屋の扉をノックもせず勢いよく開けた
「失礼します！！」
扉を開けるとそこには____
「ん゛ん゛ん゛〜！！」
「あ、詠守さん…」
「…へ」
…なんだこれ
扉を開けたその先にいたのは、鎖にガッチガチに固定された勝己だった
…待って、これは一体何が起きてるんだ…？
「詠守、これをなんとかしてくれないか…」
「えっと…何が起こって…？」
「起キテカラズットコンナ感ジダ。我々モ手ヲ焼イテイル」
「ほぇ…？」
全く状況が掴めない…
何があったんだ私の寝てた間に…
「俺が決勝で、炎を使わなかったことに怒ってるんだ」
「轟…」
…あー、何となく察したぞ
面倒なことになったな…
「で、勝敗はどちらに？」
「俺が負けた」
「……あー」
…ヤバいやつだ
勝己は本気のぶつかり合いで手を抜かれるのも怒るし、しかもそれに勝ったのならさらに怒る…
「さっき轟に爆豪が掴みかかりに行ってな…。それで、ミッドナイトの個性で眠らせてこんな感じに…」
「うわぁ…。…なんかすみません」
「いや、詠守は悪くはない…。でもあれは、止めれるならぜひとも止めてくれ…」
ブラドキング先生の顔にほんの少しだけ疲労が溜まってる
…なんかものすごく申し訳ない…
「…分かりました」
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作者名：櫻ノ院 小汰楼 | 作成日時：2020年4月9日 21時
