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♡
「っづ…！！」
女の子を抱えているため受身を取れなくて、床に思いっきり体が打ちつけられた
「おねえちゃん！だいじょうぶ！？」
「っ、なんとか大丈夫だよ……！」
本当はかなり痛い…！
ギリギリ肋骨は折れていないと思うけど結構危なかった…！
「避けるなよ…せっかく殺してあげようってのにさ… 」
よく読み取れない表情で、光のない目で、ヴィランは笑って言った
…何がしたいんだ…！
「何が…目的なの…！？」
「目的…？…ああ、そういや今ヴィランって立場になってるのか…。へぇ…見たことないヒーローだな…殺しがいあるかな……？」
「っ、あなたなんかに、負けたりしない！」
「自信満々だなぁ……。でも、あっちにもそっちにも人がいるのに…そんなに余裕があるのかなぁ…？」
ハッとしてヴィランの指した方向を見ると、反対側の通路に腰が抜けて座り込んでいる人がいた
もう少し奥には、お店の中にも数人
そして私の後ろには、女の子がいる
この人たちを守りながら戦わなきゃ…！
「…決めてるから。絶対に守るんだって…！！」
１年前のあの時は、勝己に助けられたけど…
今度は、絶対に守り通してみせる…！！
「…へぇ。…なんかその目、腹立つなぁ…。虫唾が走るって言うか……。…鬱陶しいね」
「…！」
一瞬にして、ヴィランの雰囲気が変わった
「や っ て み な よ ヒ ー ロ ー」
「！！」
ヴィランはフッと笑うと、目の前から消えた
「な、どこに…！？」
「おねえちゃん！うしろ！」
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作者名：櫻ノ院 小汰楼 | 作成日時：2020年4月9日 21時
