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椿さんに連れられ、コスチュームのまま街に出た
プロテクトとしての仕事である「市内巡回」をしなければいけないそうで、どうせの機会だからとそのまま一緒することになった
「…えっと…」
「ヒーローなりてぇんなら堂々と歩いてろ」
「そう、ですけど……」
コスチュームを着てるからか、周りの人からの視線が痛い
こんな中でヒーローは街を歩いているのか…
すごいな…
「んな心持ちでよくヒーロー目指したこったな」
「すみません…」
人に見られるのは慣れない
集中してる時とかなら大丈夫なんだけどな…
「アングラ以外のヒーローじゃ割とこんなもん日常だ…」
前を歩いていた椿さんの足がぴたりと止まった
不思議に思っていると、道の先から叫び声がした
「誰か！！助けてーー！！」
「ヴィランだ！！ヒーローを呼べ！！」
「！！」
ヴィラン…！？
こんな静かな街に…！？
「おいコラクソガキ、突っ立ってねぇで行くぞ！！」
「…あっ、でも！」
「仮免持ってねぇんだろ！！一応俺が戦闘許可を出す！！だがてめぇはあくまでも市民救助要員だ！！そこらにいる野郎共を安全な場所まで避難させるのがてめぇの仕事！！迷ってる暇ねぇぞ！！」
…そうだ
迷ってる暇なんか、ない！
「はい！！」
煙が上がる方向に走ると、そこには大きなショッピングモールがあった
今日は日曜日だから…かなりの数の人がいるんじゃ…！！
「俺ァ敵共を潰す！！てめぇは施設の中にいる人間残らず安全地帯まで誘導してろ！！」
「はい！！」
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作者名：櫻ノ院 小汰楼 | 作成日時：2020年4月9日 21時
